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内容説明
日本統治時代、アジア最大の発電所建設のための貯水湖となった、台湾の名勝地、日月潭。そこには知られざる民族の歴史が息づいていた―。出会いから10年の歳月をかけた渾身のノンフィクション。
目次
序 龍脈集まる神秘の仙境と謎の民(遠い隣国・その心臓に秘められたミステリー;「俺たちは人間だ!」と叫び続ける湖畔の集落へ)
第1章 白い伝説のなかへ(晩夏に「大晦日」の日月村を訪ねて;夜明け前の杵音 ほか)
第2章 二度沈んだ故郷(日本時代を知る長老;見切り発進だった日月潭電力事業 ほか)
第3章 湖の覇王(飛行機に乗ったサオの「酋長」;日月に分かれた氏族 ほか)
第4章 ムタウン~帰郷(日月、地に堕ちず;わずか三〇〇人のための呼称 ほか)
著者等紹介
坂野徳隆[サカノナルタカ]
1962年生まれ。フリーライター、翻訳家、小説家、ノンフィクション作家。ジャパンタイムズ報道部記者などを経て、90年代初めに『ドナーアニマル』、『世紀末の群れ』(ともに実業之日本社)などミステリー小説でデビュー。各種雑誌に連載、コラムなど寄稿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はろるど28號
1
積読棚から。日月潭周辺に住む原住民・サオ(邵)族にせまる力作ノンフィクション。日本統治期から国民党時代、台湾原住民の生活は蹂躙され、その言語もいまや危機に瀕していることに、あらためて考えさせられた。時々スピリチュアルな記述がでてきて、そこが生き生きしてるのが楽しい。2011/08/12
kozawa
0
日本統治下に台湾の名所に作られたダム(現在でも水力発電所としては台湾最大)とそこに住む少数民族。自分でも訪ねて見たくなる魅力。2011/06/01
Apoptosis
0
湖畔から眺める日月潭は美しい。特に小雨にけむる朝などは言葉を失うほどだ。そこに漢人、日本人、外省人らに翻弄されながら、伝統と文化を守るサオ族についてのノンフィクション力作で資料的価値も高い。2018/08/13