ウェッジ文庫
作家の手―野口冨士男随筆集

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  • サイズ A6判/ページ数 281p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784863100619
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

戦前より同人誌に習作を発表していた野口冨士男は、仕事盛りの十数年を費やして徳田秋聲の研究に沈潜する。秋聲伝は高い評価を得たが、小説家としての真価が認められたのは半世紀近く後のことだった。本書は随筆家としての文業を、伊藤整、岡本かの子、川端康成、小林秀雄ら記憶に残る文学者たちのスケッチを中心に、初期の単行本未収録の劇評から晩年の随筆に至るまで精選したオリジナル随筆集。

目次

作家の手
自伝抄「秋風三十年」
赤面症―伊藤整
浮き名損―岡本かの子
雨宿り―川端康成
武藝者―小林秀雄
傷だらけ―井上立士
枝折れ―豊田三郎
ごめん、ごめん―十返肇
蒸発―再び川端康成〔ほか〕

著者等紹介

野口冨士男[ノグチフジオ]
小説家。本名は平井冨士男。1911(明治44)年、東京生れ。慶應義塾大学文学部予科中退、文化学院文学部卒。65年『徳田秋聲傳』で毎日芸術賞、75年『わが荷風』で読売文学賞、80年「なぎの葉考」で川端康成文学賞、86年『感触的昭和文壇史』で菊池寛賞を受賞する。87年、日本藝術院会員。84年から日本文藝家協会理事長を務めた

武藤康史[ムトウヤスシ]
評論家。1958(昭和33)年、東京生れ。慶應義塾大学文学部国文科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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utataneneko

3
親しく交友のあった作家、戦前の新劇の状況、花柳界のこと…。登場する作家も、名前を聞いたことがあるというくらいで作品を読んだことのある人はわずか、その上新劇や花柳界のことなどは全くなじみのない世界だったので、自分が読みこなすには難しい本だったが、戦前・戦後の文壇の様子は伝わってきたような気がする。2014/05/31

yoyogi kazuo

2
四冊のエッセイ集からのセレクションで貴重。最晩年(82歳で亡くなる直前)のエッセイも収録されているが、相変わらず文章は端正で意識の混濁したようなところはまったく感じない。さすが私小説家、と思う。2022/02/04

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