内容説明
江戸中期の禅僧、白隠。現代のZENはこの人から始まった。白隠禅画から読み解く、禅の深奥。
目次
第1部 禅と禅画―白隠とその禅画をめぐって(禅と室町文化;江戸時代と白隠の出現;「おふじさん霞の小袖ぬがしやんせ」;「この絵は達磨の絵にあらず」 ほか)
第2部 鼎談・現代に問いかける禅(われわれは世界をどうとらえるか―白隠の禅画をめぐって;共同体へのフィードバックとしての“悟り”―インタープリター白隠の業績;納得のシステム―「心を覓むるに不可得」;禅が現代に問いかけるもの)
著者等紹介
芳澤勝弘[ヨシザワカツヒロ]
花園大学国際禅学研究所副所長・教授。同志社大学経済学部卒業。財団法人禅文化研究所主幹。白隠禅画・墨蹟の調査を主なフィールドワークとしている。学術的知見に裏打ちされたわかりやすい絵解きには定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のすけ
1
禅とは何ぞや、悟りとは何ぞやという疑問に白隠禅師の描かれた絵からアプローチした本。白隠禅師の、一見何てことのない絵やコミカルなだけに見える絵には実は様々な意味が込められており、その奥深さに感嘆。2013/04/30
mononofu
1
空気を読まない松井孝典氏と想像以上に守備が堅い芳澤勝弘氏のバチバチした空気感にひやひやさせられる、がそれが面白い。科学に対して禅であっても劣勢であるはあるが、土俵は割らせない。それが禅の深みであると言える。前半は白隠の絵の見方についても解説してあるのでそちらも参照されたい。2013/02/10
yukioninaite
0
絵ときが面白いなぁ。白隠は誰にでもわかるように「なぞなぞ」を入れて、現代の人がわからないのは、その時代の常識をしらないのもあるけど、頭で考えるからなのではないでしょうか?2016/09/11
バターつきパン
0
江戸期の禅中興者・白隠。中公新書の「白隠」が専門用語バシバシでとっつきにくく、理解を深めるため読了。こちらは衆生や輪廻などをわかりやすく初心者にも読めるように執筆してくださってました。抽象的な白隠ですが、代表的な絵についてはざっと認識がついたかな。次は新書の方で禅の真理について深めたいです。2014/07/04
Atsushi Inoo
0
これがダルマだよ。とかこれはダルマじゃないよ。とか。おもしろかったです。2012/12/27