内容説明
習慣とは良い習慣から悪い習慣まで、実に多様で捉えどころがない。自明で心得ているはずの「習慣とは何か」を問うと、その返答に苦慮する私たちがいる。本書では日常の所作にまで広く浸透し活動する習慣について考える。本書では習慣性がどの領域でどれほど意識の深層にまで及ぶのか、いかなる仕組みで形成され、とくに受動性、潜在性という様態においてどのように作動するのかを考察する。1章は純粋自我と習慣性の関係により「発生」について論ずる。2章は過去把持や連合という受動的志向性の分析によりなぜ知らず知らずのうちに習慣が身につくかを解明する。3章では知覚経験や動機づけなど未来に関わる経験の意味を問う。4章は習慣性と能力を一体的に捉え、それが宿る身体の意味に迫る。フッサールの新たな扉を開く一書。
目次
第一章 自我と習慣性―『イデーン2』を中心に(現象学的還元と純粋意識;純粋自我概念とその変化;純粋自我の持続的思念としてのハビトゥス概念;「純粋自我」から具体的な「人間-自我」へ―「発生」への問い;構成論における習慣性の位置づけ―インガルデンによる四つの解釈)
第二章 受動的綜合における習慣性の形成(志向性の諸区分に応じた習慣性概念の再配置;『時間講義』における過去把持の分析;過去把持的移行における習慣性の形成;連合概念の基本的性格)
第三章 習慣性の諸様態とその展開(類型と習慣性―二次的受動性としての類型化の働き;触発と衝動の形成における習慣性の働き;未来予持と習慣性)
第四章 能力と習慣性(ここまでの総括;諸学者による習慣の領域規定の試み;フッサールにおける能力概念の規定;身体における能力と習慣性の統合的構造)
著者等紹介
増田隼人[マスダハヤト]
1988年、埼玉県生まれ。東洋大学文学部卒。東洋大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程修了。博士(文学)。現在、東洋大学および富士リハビリテーション大学校非常勤講師。専門は哲学、現象学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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