内容説明
本巻は、ヘーゲルの批評活動のうち、晩年にあたるベルリン期後半の1826年から1831年までの10篇を収録。ヘーゲルの演劇論を背景にした劇評「『改宗者たち』について」。インドの宗教と文学の広範な資料を検討した「フンボルト書評」。ベルリン大学で同僚だったゾルガーの遺稿集の出版を機に、その著作評にとどまらず人物評まで執筆した「ゾルガー書評」。ヘーゲル哲学が汎神論であると非難される中、ヘーゲルを擁護するゲッシェルの著作を弁明した「ゲッシェル書評」。ヘーゲルの思弁哲学・キリスト教・国家との関係に対する批判書に応答した「反論」。晩年、ベルリン大学総長時に国家と宗教をラテン語で語った「アウグスブルク信仰告白祝三百年祭演説」。英仏の政治事情にも常に注目していたヘーゲル最後の政治時評「イギリス選挙法改正法案について」ほか。
目次
『改宗者たち』について
フンボルト書評
ゾルガー書評
ハーマン書評
ゲッシェル書評
反論
オーレルト書評
ゲレス書評
アウクスブルク信仰告白三百年記念祝典講演
イギリス選挙法改正法案について
補遺
解説
著者等紹介
海老澤善一[エビサワゼンイチ]
1945年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了、愛知大学名誉教授、文学修士
小川真人[オガワマサト]
1965年生まれ。東京藝術大学大学院美術研究科博士課程修了、東京工芸大学芸術学部教授、博士(美術)
片柳榮一[カタヤナギエイイチ]
1944年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。京都大学名誉教授、聖学院大学大学院客員教授、文学博士
滝口清榮[タキグチキヨエイ]
1952年生まれ。法政大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、法政大学他非常勤講師、博士(文学、東北大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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