唐代文人疾病攷

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  • サイズ A5判/ページ数 194p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784862852366
  • NDC分類 920.24
  • Cコード C3098

出版社内容情報

中国唐代の6名の文人,白居易,杜甫,李商隠,柳宗元,温庭?,蘇軾の詩詞に現れた医学関連用語を検討し,当時の医学的常識を踏まえて彼らの医学と養生に関する事跡から,どのような環境や習慣が文人たちの疾病や老化,死因になったかを明らかにする。
白居易は病弱多病で頭痛眩暈,眼病,半身不随,ストレスによる肺疾患に罹り,白髪,歯脱などの老化が速かった。杜甫は窮貧や船上生活などにより風邪に悩まされ,老齢のなかでの過剰な性生活による腎疾患,飲酒や喫茶習慣に由来する様々な病状,そして生薬への関心を強めた。李商隠は遺伝による糖尿病を患い,それによる眼疾患や腎不全,心不全などの二次病態が原因で47歳で死亡した。柳宗元が流謫された永州や柳州は暑湿の地で種々の疾病が流行る土地柄であった。環境と身の不遇の中で,散策や腹式呼吸,さらに「荘子」や仏教に親しんで,不安定な心身の状態に耐えようと苦心した。温庭?の詩文の過剰なまでの修飾表現は,他者との関係を取り持てないアスペルガー症候群に由来する。蘇軾は眼や耳,そして痔に悩まされたが,医薬,養生への関心と知識を広く伝えようと努めた。
本書は中国古典文学の疾病に関する貴重な報告である。

まえがき

一 白居易(楽天)疾病攷
 一 基礎的な事歴
 二 儒仏道三教の関わりについて
 三 疾病について
 まとめ

二 白居易「風痺」攷
 一 風痺=中風説について
 二 風偏枯について
 三 脚気について
 四 風痺について
 五 頭風について
 結語

三 杜甫疾病攷
 一 時代背景――疾病史と気候史
 二 先天の生命力――「腎」の盛衰
 三 後天的な病因
 四 医学用語の考察
 五 薬物と関連事項
 六 まとめ

四 杜甫と白居易の病態比較――特に白居易の服石の検証
 一 先天の本=「腎」の状況について
 二 外因について
 三 内因について
 四 不内外因について
 五 焼丹について
 六 白居易の服石について
 七 まとめ

五 李商隠疾病攷
 一 家族歴を考える
 二 病状の記述
 三 「?骨」「廻腸」について
 四 消渇の病について
 五 眼症状について
 六 「瘴」と「瘧」の記録
 七 まとめ

六 柳宗元疾病攷
 一 外的環境の影響
 二 精神が及ぼした影響
 三 柳州時代の病態――死因の考察
 四 その他の課題
 五 まとめ

七 温庭?(飛卿)疾病攷

付録 蘇軾(東坡居士)を通して宋代の医学・養生を考える
    ――古代の気候・疫病史を踏まえて『傷寒論』の校訂を考える
 一 蘇軾の道教(特に内丹法)との関わり
 二 宋までの気候・疫病史
 三 聖散子方から傷寒と時行寒疫を考える
 四 詩詞に見られる蘇軾自身の疾病
 五 結語

おわりに
初出一覧

小?修司[コタカシュウジ]
著・文・その他

内容説明

中国唐代の6名の文人、白居易、杜甫、李商隠、柳宗元、温庭〓(いん)、蘇軾の詩詞に現れた医学関連用語を検討し、当時の医学的常識を踏まえて彼らの医学と養生に関する事跡から、どのような環境や習慣が文人たちの疾病や老化、死因になったかを明らかにする。本書は中国古典文学の疾病に関する貴重な報告である。

目次

1 白居易(楽天)疾病攷
2 白居易「風痺」攷
3 杜甫疾病攷
4 杜甫と白居易の病態比較―特に白居易の服石の検証
5 李商隠疾病攷
6 柳宗元疾病攷
7 温庭〓(いん)(飛卿)疾病攷
付録 蘇軾(東坡居士)を通して宋代の医学・養生を考える―古代の気候・疾病史を踏まえて『傷寒論』の校訂を考える

著者等紹介

小高修司[コタカシュウジ]
1971年、東京医科歯科大学医学部卒業。医学博士。東京医科歯科大学、国立がんセンター、東京都立豊島病院を通して、頭頸部領域のガン患者の外科治療に専念。その治療経験から、西洋医学のガン治療のあり方に疑問を持ち、診療・研究のかたわら全人的思考法に惹かれ中国医学を学ぶ。1988年以来、東京都の東洋医学事業の一環として新設された、東京都立豊島病院の東洋医学専門外来の初代医長(内科医長東洋医学担当)に就任。東京都の姉妹都市である北京市より派遣され来日滞在した8人の中医師より、各々2‐3カ月ずつの個人指導を受け、外来診療を通して中国医学の診断法及び用薬法を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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韓信

3
白居易・杜甫ら唐宋の文人の詩文から、彼らが患っていた疾病等を考究する論文集。著者は西洋医学から中医学へ転向した医師とのことで、詩文読解上の歴史的・文学的素養は怪しい(レトリックを額面通り受け取るなど)が、傷寒論等の中医学の古典も参照し、あくまでも中医学のロジックで、文人自身が病状をいかに認識していたかという、当時の医学的常識を踏まえた行論には感心する(感情と内臓の相関など観念的で門外漢には難解だが)。江南に流謫された人々が暑湿やストレス、飲酒で健康を損ねていたという分析は首肯できるが、温庭筠アスペ説は新鮮2024/07/15

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