内容説明
1997年のアジア通貨・金融危機とその急速な終息、そして2001年のWTO加盟を機に台頭した中国経済。これら一連のアジアのダイナミックな経済現象は、1985‐1989年の円ドルレートの大幅な変動と、1995‐2007年のITと住宅ブームによるアメリカ経済の繁栄という二つの国際環境を背景にして展開した。本書は考察対象に即して理論モデルを構築、最新の分析手法を駆使した画期的な実証研究である。
目次
第1部 アジア通貨・金融危機の経済分析(対外債務の双曲線―アジア通貨・金融危機からの一教訓;危機後のマクロ経済調整―縮小的通貨切り下げと経常収支不均衡調整;通貨・金融危機とファイヤーセールFDI―韓国のケース)
第2部 中国経済の国際化と国内経済統合(中国の対内直接投資と市場ポテンシャル―新経済地理学による分析;対内直接投資と地域の成長および格差―地域成長会計による接近;地域分業構造の変容と域内市場効果;地域間人口・労働力移動と市場ポテンシャル;水平的財政不均衡と政府間財政調整―地域間財政力格差のUターン?;外国為替市場介入の金融波及メカニズムと実質効果)
-
- 洋書
- Old Friends