出版社内容情報
ポリスとは何か。一般にポリスの「本質」が血縁に基づく市民団の閉鎖性に求められるなかで、アテナイ社会での市民と外国人双方のメンバーシップをめぐる考え・行動から、この問題を捉え直す。
目次
序論
第1章 古典期アテナイにおける住民概念としてのアストス
第2章 前5世紀末アテナイにおける内乱と和解―社会への外国人の関与をめぐって
第3章 古代アテナイにおける市民団の一体性・平等性とその背景―民主政成立の画期に注目して
補論 前5世紀後半における国際関係とアウトノミア概念の展開―アテナイによる「帝国」正当化の論理をめぐって
第4章 前4世紀におけるアテナイ社会と外国人―顕彰碑文の分析を中心に
第5章 前4世紀以降のアテナイにおける外国人の社会進出と自己表現―墓碑の分析を通じて
第6章 前5世紀中葉以降におけるアテナイ住民と名誉をめぐる社会規範―墓碑における戦士の表現に注目して
第7章 アテナイ住民の社会的機能の表現とその意義―前5世紀中葉以降の墓碑を資料として
結論
著者等紹介
篠原道法[シノハラミチノリ]
現職、立命館大学非常勤講師。専攻、古代ギリシア史。1980年長野県佐久市(旧南佐久郡臼田町)生まれ。2011年立命館大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員PD(平成27年度採用)、在アテネ・イギリス研究所(The British School at Athens)への正規メンバーとしての所属(2017年度)を経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。