出版社内容情報
ルール作りをリードしてマネタイズ(収益化)
自動車、鉄道、イチゴ……。世界的に優れた技術を持ちながら、結果として収益に結びつかず、歯がゆい思いをしている「ざんねん」な日本企業が多数あります。それは、電気自動車やITといった次世代産業でも続くかもしれません。
しかし、無形資産(特許などの知的財産)を世界標準化することで利益を得たり、オープンとクローズを使い分けて自社ビジネスの発展につなげ市場化することも可能になります。「知財の標準化」は日本企業必須の事業戦略です。そのノウハウを紹介します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
3
ざんねんな日本の法律と規格:社会規範における標準 日本と欧米の法律体系 不器用貧乏な日本 素晴らしくもざんねんな日本の伝統:ドメスティックな剣道 深めるだけの表千家、広めて深める裏千家 江戸時代を引きずるB4サイズ 技術力が高くもざんねんな日本のものづくり:JRは内向き ルールは欧州で作られる自動車産業 日本の国力を底上げするルール作り:GAFA・事実上の規格 知財化して新市場創造 知的財産の国際標準化 無形資産こそ財産 ルールを作って稼いでいく力をつける:無形資産を輸出 判定する審判が存在しない日本2021/07/28
totssan
1
国際標準化を強化すべしという指摘は正しい気がする。1度だけある国際会議に参加させてもらった際の印象が、諸外国はえげつないくらいに自国有利の主張、規格提案をしてくるということ。当時の日本側代表のメンバも負けじと強引な主張をしたが、まだまだおとなしすぎると米国に言われた・・・。特許と絡めて戦略を立てるというのも納得。技術普及は国内のみならずグローバルで、という認識は国内にも強くある。が、政府?対応が後手になり、かつガラパゴス好きな国民性もあり遅々として進んでいない。その認識を確認できた。2023/01/02
TERRY
1
面白い。いわば知財を扱う特許事務所のプレゼン資料なのですが、「日本沈没」を引き合いに出さずとも、充分日本人論になっています。これからの日本を担う若者に是非読んでほしい。2022/08/12
ちるげる
1
特許などの権利を中心とした企業の成長戦略の話。従来の日本の失敗談、欧州側の必勝法をまとめた上で、今後世界市場で勝利するために必要なプロセスを説いています。有形、無形問わず、ルールを制するものが業界を制します。第5章はもしあなたがチームで企画を進めていくならば知っておくべきことかと思います。2021/09/12
加藤 勤
0
オリンピックなどのスポーツの世界でも日本にはルールを決める力がなく、ルール変更で不利な立場に立たされることが多いと聞きますが、産業の世界でも同じことが言えるようです。 この本は日本トップクラスの特許商標事務所によって書かれた本で、新幹線のように世界の規格と合っていないために、優れた技術があっても海外進出できないケースなどが、紹介されています。感想の全文はhttps://ameblo.jp/bookstama/entry-12817880383.html2023/08/27
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