出版社内容情報
30代にしてフランスの最も権威ある文学賞の一つ、
ゴンクール賞を受賞したセネガル人作家、初邦訳作品!
同性愛が赦されない罪だというのなら、
それを裁く人々は無実でいられるのだろうか。
実際に起こった事件を題材にセネガル社会のタブーに切り込み、
集団で正義を行使する人間の暴力性と、
誰もが持つ排斥の恐怖を描いた衝撃作。
セネガル人の若き文学教員はある日、ネット上で拡散されていた動画を目にする。
そこに映っていたのは、同性愛者の疑惑をかけられ死んだ男性の墓を人々が暴いている様子だった。
掘り返された男性の遺体が妙に頭から離れなくなっていた彼は
バイセクシュアルのセフレ、次期イマーム候補者である父、
掘り返された男性の母親など多くの人と言葉を交わすうちに
思ってもみなかった真実と対峙することになる。
内容説明
セネガル人の若き文学教員はある日、ネット上で拡散されていたとある動画を目にする。そこに映っていたのは、死んだ男性の墓を人々が暴いている様子だった。同性愛をめぐる問題には無関心な彼だったが、思いがけずこの事件を取り巻く騒動に巻きこまれていくうちに、墓を暴かれた人物について興味が湧き始める。さまざまな人に話を聞くうちに、彼が直面した真実、そして選択とは―。
著者等紹介
ムブガル=サール,モハメド[ムブガルサール,モハメド] [Mbougar Sarr,Mohamed]
1990年、セネガルはダカールに生まれる。医者の父親をもち、セネガル随一の名門高校を卒業後、渡仏。名門グランゼコールの1つとして知られる社会科学高等研究院に入学し、現在も博士課程に在籍。2015年、ジハーディストに占拠されたサヘル(北アフリカの丘陵地帯)の架空の村を舞台にしたデビュー作『Terre ceinte(仮題:囲まれた地)』でアマドゥ・クルマ文学賞受賞。2017年、シチリア島のある村へ流れ着いた移民たちを描いた第2作『Silence du choeur(仮題:聖歌隊の沈黙)』でサン・マロ市主催世界文学賞受賞。2021年、『La plus secr`ete m´emoire des hommes』で、フランスで最も権威のある文学賞の一つであるゴンクール章を受賞
平野暁人[ヒラノアキヒト]
翻訳家(日仏伊)。戯曲から精神分析、ノンフィクションまで幅広く手掛けるほか、舞台芸術専門の通訳者としても活躍。加えて近年はパフォーマーとして国内外の舞台に出演しつつある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヘラジカ
Apple
フランソワーズ
まこ
PukaPuka
-
- 和書
- 特派員の眼