内容説明
勉強会、講演会、セミナー、イベント、ワークショップ…「わくわく感」をつくる技法。知がめぐり、人がつながる場のデザイン。
目次
第1章 ルポ ラーニングバー・エクスペリエンス
第2章 ラーニングバーの誕生前夜
第3章 メイキング・オブ・ラーニングバー 当日までになすべきこと
第4章 メイキング・オブ・ラーニングバー 開催日当日
第5章 ラーニングバーから生まれた変化
第6章 他者の目から見たラーニングバー
最終章 学ぶことの意味、そして未来へ
著者等紹介
中原淳[ナカハラジュン]
東京大学大学総合教育研究センター准教授。東京大学大学院・学際情報学府准教授(兼任)。北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院・人間科学研究科、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員等を経て、二〇〇六年より現職。大阪大学博士。専門は経営学習論、組織行動論。「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人々の成長・コミュニケーション・リーダーシップについて研究している。働く大人の学びに関する公開研究会「ラーニングバー」を含め、各種のワークショップをプロデュース(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gatsby
21
世の中の変化が激しく、大昔に一度だけ学んだことをもとにしてずっと生きていける時代ではなくなった。そう言う意味では一生学び続けなければならないこの時代で、大人が学ぶためのしかけはとても大切だと思う。子供に勉強しろと言う前に、黙って自分が勉強している姿を見せなければ。中原氏の「学びに満ちた社会(Learning Society)をつくることに自ら貢献したい」という志には大いに共感した。また、「教えの技術」や「学びの技術」はオープンソースであるべきだ、という考え方も素晴らしい。若手育成のヒントにもなるいい本だ。2011/05/18
y_nagaura
9
「モジュール形式(マガジン方式)」と「形成的評価」。働く大人が勤務後に集中できる時間は30分。「良質な問いかけ」が対話と内省を生み出す。 よくデザインされている場にはアイスブレイクは必要ない。BGMの音量調節で「レディネス」を高める。2019/06/06
ERIN
7
場づくりに興味がある。自分が学び続けたいし、そこで生まれる新しい価値やその意味がわくわくするものだと思っているから。聞く、話す、対話する、気づくが学びの場。様々なバックグラウンドを持った参加者同士の相互作用を通じて探究すべき何か。特に内容のテーマ設定と集客はどこにおいても考えるべきところ。良質な問いで思考を共有する。常に造り手・仕掛け人も学びを楽しみ、デザインされているかメッセージはあるかを問い直す。2021/04/25
シロクマとーちゃん
4
実践の記録。ひとは、それぞれ背景も違えば、感覚も常識も違う。そういう人同士が話すと、違和感を感じる。しかし、それが大事。また、イベントの後、納得するだけでなく、もやもやが残ることも大事。完成型がないということも大事。2016/12/22
スターライト
4
先輩との会話の中で「ラーニングバー」なるものの存在を知り、それがどういうものかに興味があり着手。社外の人と結びつき、インフォーマルな中で対話するというコンセプトは面白く、それを始めた著者の中原氏には敬意を表したい。しかし開始から5年以上経ち、常に定型に安住せず、様々な手段で工夫をこらしてきたこの取り組みも、すでに完成型に達していると思われる。中原氏には今の様式をベースにしながらマイナーチェンジするか、きっぱり手を引いて雌伏するか、その二つしかないと思う。ちなみに飲み屋で勉強するスタイルは何年も前に経験あり2011/11/03