内容説明
「何とかしなきゃ!」立ち上がった2人の女性と共感して集まった人々。教育現場に一石を投じた、ゼロ年代起業家の熱き10年ヒストリー。
目次
はじめに 社会を変える当事者とは
第1章 「カタリ場」という熱気
第2章 カタリバが生まれるまで
第3章 周りも自分も「見えない」高校生たち
第4章 仲間が集まり、実現したカタリバ
第5章 組織マネジメントを成長につなげる
第6章 難題=「いかに収益を確立するか」
おわりに 最近、褒めていますか?
著者等紹介
上阪徹[ウエサカトオル]
1966年兵庫県生まれ。89年早稲田大学商学部卒業。リクルート・グループなどを経て、95年よりフリー。経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、雑誌や書籍などで幅広く執筆やインタビューを手がけている
今村久美[イマムラクミ]
1980年岐阜県生まれ。02年慶應義塾大学環境情報学部卒業。大学在学中からカタリバの活動をはじめ、06年に特定非営利活動法人NPOカタリバを設立。代表理事に就任。2009年、日経ウーマン「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」受賞
竹野優花[タケノユカ]
1977年三重県生まれ。02年明治大学文学部卒業。ベンチャー企業への就職を経て、今村とともにカタリバを設立、主に学校への渉外を担当する。NPO化と同時に副代表に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねお
16
現在は震災地域の子どもの学びの場やサードプレイスの提供、不登校の子どもの支援や貧困家庭へ無償でwifiとPCの貸与を通じた支援をしているNPO法人カタリバの創業時のエピソードやメイン事業である高校での「カタリ場」の授業の様子や組織構築・マネジメントについて取材したもの。創業者である女性2人の創業時の覚悟やニーズの確信が現在のカタリバの形を支えていることが伺え、圧倒される。心に火を灯すこと=動機付けさえできれば、頑張ることができる子が多いのにその機会が得られないという問題意識でその機会格差を解消している。2022/07/25
ももたろう
11
カタリバの動画見るとキャストの大学生がとことん自分自身と向き合って苦しんで乗り越えてて…だから高校生の心に突き刺さるのかも。高校生も夢や目標を見つけるためには自分自身と向き合う事が必要で、その苦しさ大変さに共感してくれる人じゃないと心を開いてくれないのではないかな。また「対話」というのは「相手のことを知りたい」「理解しあいたい」という気持ちが大切。縦の関係である親や先生は自分自身と向き合うなんて怖いし子どもにカッコつけたいし言うことを聞かせようなーんて思ってるから「対話」が成り立たないのかもしれないなー2016/09/06
Shohei Ito
8
NPO法人カタリバの設立までの経緯や、どうやって今のプログラムや収益モデルを確立させていったかについて、まとめた一冊。 僕も一度、見学させていただいたことがありますが、会場の熱気は本当にスゴかった。自分のことをさらけ出して話す大学生に呼応するように、高校生たちも自分の気持ちに向き合い、言葉にしていく。そういう経験は、とても大切なことだと思います。 これからは、「自分の思いを言葉にして行動に移す」というのが「カッコイイ」の基準になればいいな、と思います。2018/12/01
Humbaba
7
関係がその後もずっと続くような相手には、なかなか自分の本心をさらけ出すことはできない。しかし、関係がその場限りであるということがわかっていれば、普段言わないようなことでも口にだすことが可能である。そうやって腹を割って話し合うことが出来る機会というのは、現代社会においては非常に貴重なものである。2014/01/22
るる
2
ただ、話をするだけ。それで、世界が変わる。 ナナメの関係でラベルを剥がすこと。高校生達だけでなく、大人の社会でも必要なことだ。2016/02/24