内容説明
画期的な「病児保育」サービスで社会起業家として脚光を浴びた著者。その行く手に新たな課題が立ちはだかる。―日本社会を蝕む「貧困」。必要な人に支援が届かず、子どもの7人に1人が貧困状態におかれている今、自分には何ができるだろう?試行錯誤の中で見えてきたものとは…。あなたにも、きっとできることがある。注目の社会起業家が贈る、「社会の変え方」実践ガイド。
目次
第1章 社会起業家としての成功と失敗
第2章 寄付という名のイノベーション
第3章 ひとり親「サポート隊員」制度始動
第4章 企業は社会変革の一翼
第5章 寄付は投資であり投票だ
第6章 もし寄付が当たり前の社会であったなら
第7章 あなたにできること
寄付をより深く知るための用語集
著者等紹介
駒崎弘樹[コマザキヒロキ]
NPO法人フローレンス代表理事。1979年生まれ。1999年慶應義塾大学総合政策学部入学。在学中に学生ITベンチャー経営者として、様々な技術を事業化。同大卒業後「地域の力によって病児保育問題を解決し、育児と仕事を両立するのが当然の社会をつくれまいか」と考え、ITベンチャーを共同経営者に譲渡しフローレンスをスタート。日本初の「共済型・非施設型」の病児保育サービスとして展開。現在、東京23区及び浦安市、川崎市、横浜市の働く家庭をサポートしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
36
寄付の認知度をあげてもらう手段として、「チャリティ合コン」が紹介されています。この合コン代を、電子マネーの普及によって、寄付に関する決済を携帯端末(スマホ)などで完了させることができるようになると、なかなか面白いことになると思います。「合コン」をして、決済をスマホで済ませることができれば、女の子から「It's Cool」と言われて、モテそうですから(笑)寄付をすることが「スタイリッシ」、「Cool!」と暗黙的に認識されることがキーポイント。2013/01/15
Sakie
20
寄付先の選び方に、いつも迷う。世界的な飢餓も大きな問題だが、できればもっと身近な相手を助けられないか、と。著者の経験からヒントを得た。まず「寄付は「見返りを求めない」というセンスを鍛える機会」という考え方が腑に落ちた。それから、国家が動かない(動けない)なら自分たちがNPOを立ち上げて動けばいい、むしろ個々のNPOの取り組みが国家を変えるというビジョン。満濃池も民間ボランティアによって改修された。行政だけが公共ではない。不覚にも自分も立ち上がる側になれるんじゃないかと思ったが、まずは活動を知ることだ。2019/10/31
しゅわっち
13
いい本でした。税金で吸い取られたお金をどこかの偉い人に勝手に使われているのが当たり前から、国民が主体的に社会にお金を使っていくのが当然の社会を創りたいという言葉に賛同しました。元鳩山総理が、NPOがらみの税制改革をしようといてるのを知りました。実ったか不明ですが、いいこともしてるのを知りました。寄付に対して、社長の話が載っていましたが、ブッダが、なぜ布施を貧しい人のところでするかは、与えれば、初めて受け取ることができることと言ったのと重なりました。まずは、チャリティオークションに出品しようと思います。2019/06/25
まひる
11
著者と同じ歳でした。読んで、うわぁ…と何ともいえない衝撃を受けました。同じ年月生きてきて、こんなにがんばってる人が居たんだな、と。なんだか今の世の中、生きづらい、でもそれを受け入れていくのが大人なんだろう…と諦めがちな人生観を築いていた自分がなんだか恥ずかしくなりました。探せば、もっと出来ることはある。押し付けがましくもなく、ただ、ご自分の活動で、それを教えてくださっているな、と思いました。実践的な活動しながら、ここに書かれているだけの知識をまとめて文章に出来るというのも、勉強家だ…とドキドキ。2013/03/26
かずさん
9
「投票としての寄付」という考え方にとても賛同します。より良い社会、望ましい未来を選択していく手段としての寄付。公共サービスの担い手について、行政とNPO等の事業内容を比較して納税先を選べるようになれば良いのにと思います。寄付は「見返りを求めない」というセンスを鍛える機会をくれる、という話も興味深かったです。2015/02/17