出版社内容情報
「八十年余をふりかえると、窓外を景が過ぎるように淡々と思い返されます。
歌を読み返しつつ、かすかに甦ってくる『いのちのこゑ』
それは、私の人生の通奏低音なのでしょう。」(あとがきより)
炎帝のゆるまず蟬のさかんなる忌の月六日 九日 十五日
大地より刈りて綯ひたる藁縄の遊びにまかすとふ鉾の雅びは
夫在りてこそのひと生と告げたきよさあ越えてみむ八月の峠
まどろみつつ覚めつつ見つる雲の影音なくゆけりわれはいづくぞ
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- 和書
- 上村松園
「八十年余をふりかえると、窓外を景が過ぎるように淡々と思い返されます。
歌を読み返しつつ、かすかに甦ってくる『いのちのこゑ』
それは、私の人生の通奏低音なのでしょう。」(あとがきより)
炎帝のゆるまず蟬のさかんなる忌の月六日 九日 十五日
大地より刈りて綯ひたる藁縄の遊びにまかすとふ鉾の雅びは
夫在りてこそのひと生と告げたきよさあ越えてみむ八月の峠
まどろみつつ覚めつつ見つる雲の影音なくゆけりわれはいづくぞ