歌集 人の道、死ぬと町

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  • サイズ A5判/ページ数 363p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784862724991
  • NDC分類 911.168
  • Cコード C0092

目次

宇宙
中身を出しましょう
お茶本来のほのかな甘み
白昼
荒木と真心
君との暮らしがはじまるだろう(仮)
そのへんに
人の道
比例区は心の花
開票〔ほか〕

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

太田青磁

19
公園で暮らす男が公園でカラスごと鳩にエサを与える・人の道よこぎってゆく蟻の道よこぎってゆく人間のわたし・こういうひとも長渕剛を聴くのかと勉強になるすごい音漏れ・たれさがる低さがちがうブランコの座るところの色のはげた木・文化的で最低限度の生活は健康を害したらおしまい・静岡の長さに負けて三〇〇円コーヒーを買う行きも帰りも・二日後の河北新報朝刊の「生きてほしい。」ではじまる社説・町の絵の写真と町の絵の動画の一時停止を見くらべる町・コンビニも流されている写真集を建て直されたコンビニは売る2016/10/08

チェアー

16
一つひとつの言葉が自分に挑みかかってくるような短歌たち。何回か読んで、こうだと思う心象に近づけても、するりと逃げて「死ぬ気こっちだよ」と言われてしまう。もどかしさのなかからぼんやりとまた心象が立ち上がってくるような。2017/04/17

はなすけ

13
雑誌の特集で斉藤斎藤さんの事を知る。 そこで紹介されてた宅間守、人体の不思議展、3.11の歌に衝撃を受け、初めて歌集というものを借りてみた。 実際のページ数の数倍もの重さがある内容だ。改めて、日本語の持つ力の強さ、鋭さ、豊かさに感動する。 瞬間的に胸の奥まで届く31音の刃。その表現の切り取り方は絵画にも似ているがその先にある奥行きは無限大かも。 短歌やる人って思考が哲学的なんだなと思った。2019/11/18

はち

10
待望の第二歌集。いい意味で危険すぎる歌集。多数の問題作が収録されている。とりわけ広島への原爆投下と福島の原発事故を重ね合わせて作られた「広島復興大博覧会展」は圧巻。シンプルな歌集とは到底呼べないだろうけど、口語短歌の水準を跳ね上げることになるのは間違いない。そしてひとつ疑問なのが、何故終盤に笹井宏之さんの死を詠んだ連作を持ち込んだのだろう。6年を過ぎて。まして多数の歌人を登場させて。いずれにせよ今年最大の問題作なのは間違いない。書評や時評を楽しみにしている。2016/10/12

かりん

5
5:《文脈の中に重奏的にある歌。》歌集を読んでこんな気分になるとは…と新たな短歌の見方を知りました。一首単位で見がちなものを連作の中で知るというのが私のこれまででしたが、この本の特に後半は、一首単位の完成度以上にコンテクストを重視しており、短歌とその他の文章などが重奏的に響きます。余白とともに静謐な部分と、うるさいほどに言葉が流れ込んでくる部分、どちらもあって起伏が激しい。「訓練を受け、役割を果たしたんだ。同情も後悔も、まったくない。」に揺さぶられたが、これだけみてもよくわからないでしょう。そういう歌。2016/09/19

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