内容説明
長明と同じ地平で、現代歌人が、意気地をかけて、語る。
目次
題の心を得べき事(一章)
続けがらにより善悪ある事(二章)
海路を隔つる恋の事(三章)
我と人との事(四章)
晴の歌は人に見すべき事(五章)
無名の大将の事(六章)
仲綱が賎しき詞よむ事(七章)
頼政の歌を俊恵が撰ぶ事(八章)
鳰の浮巣の事(九章)
このもかのもの論の事(一〇章)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てくてく
6
和歌の歴史において流行のはやりすたりやその流行の過渡期みたいなものは何度かあり、その一つの時代に歌とは何かを考えたことをまとめたものとしての鴨長明の無名抄を、馬場あき子と中堅どころの女性歌人たちが読みといたもの。現在にひきつけて読み解こうとした姿勢が面白かった。2018/07/08
ブルーローズ
1
14年2月15日読了。鎌倉時代に書かれた本を現代歌人が解説、さまざまな人の感想も入っているので、自身の感想と重ねることもできます。会に参加しているような気持にもなります。2014/06/28
3000
0
自分のいない山の風景をシンプルな技巧で詠んだ歌をよい歌とする。それは決してむなしいことではないのである。西洋の育ててきたアイデンティティ概念とは異なった実存のありかたが、短歌の日本語には潜んでいるのではないか。(鴨長明や馬場あき子さんたちはそのようことを語っているわけではないが、そのような関心を持って読んだ。)2014/05/26
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