出版社内容情報
フィボナッチ級数とは、1, 1, 2, 3, 5, 8 …と先行する2つの数字の和が無限に展開する数列。自然から発見されたフィボナッチ級数で自然の歌を纏めた『光追う日日』に続く第二歌集。
「北川色糸の歌は自然を光、色、材質、音など要素のアラベスクに変える。口語体も擬音語も頻出するが、抒情は皆無、そもそも自他の人間関係がほとんど歌われない。穂村弘のいう「酸欠時代」の短歌はこんな極限まで行くのかと、老人のわたしはどろくばかりだ。」針生一郎・帯より
水いろの洗濯バサミがみんなそろって青い山々をつりあげている
少しでも深いところで遊んでいる冬の亀さんこっちへおいで
道路に降り立つと思わせて寸前のところで再び舞い上がる鳩
どこにも帰る場所がないから音立てて雨は地上に戻り来にけり
目次
山―1首
雲―1首
風―2首
草―3首
空―5首
虫―8首
石―13首
蝶―21首
亀―34首
鳥―55首〔ほか〕
著者等紹介
北川色糸[キタガワイロイト]
1984年(昭和59年)3月29日生まれ。大阪府出身。2004年10月「塔」短歌会入会。2007年9月第一歌集『光追う日日』出版(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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