内容説明
第二次世界大戦末期、ドレスデンは英米軍の空爆により壊滅し、フラウエン教会も瓦礫と化した。しかし、教会は廃墟となった後も人々の心に存在し続け、戦後六十年を経て、平和と和解の象徴として甦る。いかにして再建はなされたか。フラウエン教会再生の物語。
目次
第1章 ゲオルゲ・ベーアの「石造の鐘」
第2章 ドレスデン大空襲までの二百年
第3章 目に見えない教会
第4章 ドレスデンからの呼びかけ
第5章 再建の始まり
第6章 寄付金の奇跡
第7章 贖罪と和解の印
第8章 完成への最終章
第9章 献堂式
第10章 現代に生きるフラウエン教会
著者等紹介
森泉朋子[モリイズミトモコ]
1963年東京生まれ。上智大学ドイツ文学科卒業。東京外国語大学大学院修士課程修了。現在、東京工業大学、および、拓殖大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まあやん
3
良かった~。降伏間近に爆撃されて崩壊したドイツのドレスデンの町。その中でも街の象徴フラウエン教会の再建の物語。これだけのドラマがあったんだ。フラウエン教会に行ったので読んでみたが、行く前に読みたかった。でも行ったからこそ感動したんだなと思う。2018/09/20
ヒラタ
0
黒い石と白い石で再建されたドレスデンの教会は、写真では何度も目にしたことがありました。すんなりと再建案が承認されたと思っていましたが、反対されての中で始まった再建への道。最終的には抵抗軍をドレスデンで射殺されたポーランドからの、またイギリスからの十字架の支援があったこと、戦争で破壊されたわけですが、平和な世界を樹立できたことの象徴として存在し続けて欲しいと思いました。2019/10/16