内容説明
貴族、僧侶、軍人、庶民たちが入り乱れて生み出す、猥雑で混沌とした圧倒的エネルギーを掬いとる。文学に新たな方向性を求めたレンツの真骨頂。問題作二編を収録。
著者等紹介
レンツ,J.M.R.[レンツ,J.M.R.] [Lenz,Jakob Michael Reinhold]
1751‐92年。ドイツの詩人、劇作家。ロシア領リヴォニア生まれ。フランス領シュトラースブルクにてゲーテと友情を結ぶ。新世代の尖兵として、擬古典主義的秩序を根底から揺さぶり、演劇に原初的生命力を吹き込んで、近代ドイツ文学に決定的な足跡を残した。ヴァイマル宮廷では、ゲーテと一悶着が生じ追放の身となり、諸所を漂浪の後、モスクワに辿り着く。最後まで筆を折ることはなかったが、不遇のうちに短い人生を駆け抜けた。昨今、その真価が高く認められつつある
佐藤研一[サトウケンイチ]
1951年東京生まれ。東京外国語大学卒、名古屋大学大学院博士課程中退、ボン大学およびベルリン・フンボルト大学留学。山形大学助教授を経て、東北大学大学院国際文化研究科教授。文学博士(東北大学)。専攻は十八世紀ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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