内容説明
1000人ものペンキ屋さんが1日で広い工場の屋根を「麦畑」にぬりかえた。空襲をうけないために。しかし…
著者等紹介
藤田のぼる[フジタノボル]
1950年、秋田県に生まれる。秋田大学卒業後、東京都内の私立小学校教諭を経て、日本児童文学者協会事務局に勤務。児童文学の評論・実作両面で活動。著書に『みんなの家出』(福音館書店、第61回産経児童出版文化賞フジテレビ賞)などがある
永島慎二[ナガシマシンジ]
1937年、東京に生まれる。国民学校(小学校)1年の時に東京板橋で空襲にあう。『花いちもんめ』(青林堂)で第十七回小学館漫画賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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山田太郎
49
娘と図書館に行って絵本コーナーで読む。幼稚園児向きじゃないよなと思い読む。なんか戦争の時のアホさ加減がよくわかるけど、当事者になればそんなことでもやるんだろうなと。2015/10/26
かおりんご
39
絵本。戦時中、中島工場に勤務していた人の体験談を元に書かれた話。日本の空爆対策が、ほんとあきれるほどショボい。それじゃ負けるわけだよ。読んでいて切なくなりました。2016/02/12
♪みどりpiyopiyo♪
36
1000人ものペンキ屋さんが1日で広い工場の屋根を「麦畑」にぬりかえた。でも… ■図書館の特集棚で、書名に惹かれて手に取りました。東京の吉祥寺(三鷹)にある武蔵野中央公園の場所には、戦時中は飛行機の大きな工場がありました。そこに勤務していた人の体験談を元に書かれた話です。■彼我の力の差を知る由も無い庶民が、国の命令一つで 無駄な労役に供せられる。滑稽なくらい虚しい歴史です。主人公と同世代の10代の子たちに、そして大人にも読んでほしい物語です。(1995年)(→続2019/08/27
ヒラP@ehon.gohon
21
多くの戦闘機を作っていた工場を空襲から守るために、屋根をペンキで塗って麦畑のように偽装したということですが、その努力はアメリカ軍には全く意味を持ちませんでした。 そんな滑稽さの下で多くの犠牲者が出たことを笑えません。 それだけ日本とアメリカの力の差が歴然としていたのです。 事実をもとに書かれたお話ですが、こんなところからも戦争の悲惨を感じます。2019/11/29
とよぽん
20
中島飛行機武蔵工場のことだった。タイトルからは分からなかった。作者は、戦争体験を語る人の話をもとにこの物語を書いたそうだ。今後も、体験を聞いて後世に伝えるべく制作された絵本が次々と生まれると思う。2019/12/02
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