内容説明
ウォルツァー初期の大著、待望の完訳。
目次
第1章 急進的政治の出現
第2章 カルヴィニズム
第3章 カルヴァン派の政治に関する二つの事例研究
第4章 ピューリタンの聖職者―近代政治と急進的知識人
第5章 伝統的な政治世界に対する攻撃
第6章 規律と仕事の新たな世界
第7章 ピューリタニズムとジェントリ―職業としての政治
第8章 政治と戦争
第9章 結論
著者等紹介
萩原能久[ハギワラヨシヒサ]
1956年生まれ。慶應義塾大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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てれまこし
7
米国の左派理論家の処女作はピューリタン革命についての歴史的研究。カルヴィニズム、特にピューリタニズムは資本主義ではなくて、まず鉄の規律とイデオロギーによって組織された革命結社を作り出し、急進政治の創始者となった。神への絶対服従を要求するかなり保守的神学からどうやってそんなものが出てくるのか、スリリングな謎解きのように読めるが、歴史学者はピューリタン革命がどれほど「ピューリタン」や「革命」であったか疑問視するようになっていて、今日では歴史研究としてではなくウォルツァーの理論の出発点として読むべきものらしい。2023/10/18