ロシアと黒海・地中海世界―人と文化の交流史

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  • サイズ A5判/ページ数 292p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784862581211
  • NDC分類 238
  • Cコード C0022

内容説明

クリミアなど黒海から東地中海にわたる領域は、中近世のロシアにとって、ビザンツ、モンゴル、オスマン諸帝国やイタリアとの交易・交流の舞台であった。そこはまた、多くのロシア人が奴隷として拉致されてゆく経路でもあった。

目次

第1部 ロシアと黒海・地中海(一四‐一五世紀)(ロシア=地中海関係史の一断面―一五世紀のロシアとイタリア人;一四‐一五世紀の黒海沿岸とロシア;ノヴゴロド大主教の白頭巾―一四‐一五世紀のノヴゴロドと地中海世界)
第2部 モスクワ国家と東方イスラム世界(一六‐一七世紀)(ロシア史とタタール問題;モスクワ国家の外交慣習;クリミア・タタールとロシア人「捕虜奴隷」―一六‐一七世紀のロシア=黒海・地中海関係から ほか)
第3部 ロシア人の東方聖地巡礼とアトス(一二‐一七世紀)(中世ロシア人の東方聖地「巡礼」―一二‐一五世紀の旅行記録から;あるロシア人捕虜奴隷の東方聖地巡礼;聖山アトスのロシア人修道院―その歴史素描)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サトシ@朝練ファイト

22
日本であまり知られることのない中近世ロシアの政治、外交、社会、文化を10章に分け論じています。イタリア商人は黒海周辺の植民地を通じロシアから毛皮の輸入のみならず奴隷も扱っていたんだ。個人的には映画「ひまわり」がロシアで撮影できた背景、人身売買の浸透が地中海地域に与えた影響、何てなことを想像しながら堪能しました。ポイントは陸路ではなく海、川でのつながりかな。2022/10/22

Toska

2
専ら東(モンゴル)西(ドイツなど西欧)との絡みで語られがちな多い中世ロシアの対外関係において、実は重要な役割を果たしていた南方・黒海方面との関わりを取り上げた一冊。意外に太いパイプを持っていたモスクワ大公国とイタリア、モスクワの頭越しにビザンツとの関係を作ろうとするノヴゴロド、クリミア・タタールによる襲撃と奴隷狩り、あるいは中世ロシアの外交儀礼、銃兵隊について、聖地を旅したロシア人巡礼者の政治的意図等々、重要かつ興味深いトピックスの数々。著者による聖山アトス訪問記も珍道中的で面白かった。2021/06/08

しいかあ

0
わりと短編集的でとっちらかった感もなくはないのだけれど、あとがきを読むとよく本にしてくれたという気持ちになる。スラブ人がよく奴隷になっていたという話はちょくちょく聞いてはいたのだけれど、その具体的な実相が知れたのが良かった。2022/03/02

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