内容説明
新しい日本サッカー進化論。攻撃的か守備的か―。そんな議論はもう不毛である。名勝負に隠された戦術ミステリーを解く。
目次
1 オフト―「ディテール」を重視も戦術は硬直化
2 ファルカン―先鋭的すぎたミラン型戦術2・0の導入
3 加茂周―世界標準「ゾーンプレス」の成功と失敗
4 岡田武史―守備戦術の遅れも強豪国に肉薄できた理由
5 トルシエ―革新的なサッカー観を打ち出した天才型監督
6 ジーコ―神様から「日本化」は始まっていた
7 オシム―準備していたワールドカップ仕様のチーム作り
8 岡田武史―「脱・日本化」がベスト16へのロールモデル
9 ザッケローニ―惨敗の中で見えた日本サッカーの新種
10 アギーレ―期待値が高かった「4‐3‐3」の使い手
特別対談 西部謙司×岩政大樹―ピッチレベルの戦術アナライズ
著者等紹介
西部謙司[ニシベケンジ]
1962年9月27日、東京都生まれ。早稲田大学教育学部を卒業し、商社に就職するも3年で退社。学研『ストライカー』の編集記者を経て、02年からフリーランスとして活動。95年から98年までパリに在住し、ヨーロッパサッカーを中心に取材。千葉市に住み、ジェフ千葉のファンを自認し、タグマ版「犬の生活」を連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ポンコツ太郎
6
W杯に出場する前の時代のことから書かれており、日本代表の遍歴について勉強になった。各監督の時の戦術、試合を読んでみて、オシム監督が、引き続き監督だったらどのようになっていたのだろうか、とても興味が湧いた。2018/05/07
Satoshi
3
◎ サッカーのポジションと戦術を20年に渡って分析した本。わかりやすい。中田がなぜだんだんドリブル突破できなくなったのか、そのあと、香川が敵のトライアングルの中心でパスを受けられるともてはやされたのか、よーくわかった。5レーン理論も初めて聞いたが非常にわかりやすかった。守備ブロックの整備と攻撃方法の検討、相手のフォーメーションに対応する守備など監督の考えることはやまほどある。2018/06/02
かつばやし
2
終わった試合を後から評価するという、完全に後出しジャンケンな本だが、日本サッカー史がなぞれる面白い本だった。得点差と試合内容が必ずしも一致しないというのがサッカーの面白さ。歴代の監督の考え方もバラバラで、日本サッカー協会もなかなかに腐っている時期もあって、選手は本当に振り回されてるなぁという感じ。ナショナルチームは練習の時間が限られている中で、いかに結果を出すかという点が非常に難しい。チームワーク抜群のJリーグチームがワールドカップ に出たら、結構やれるんじゃないかという気もした。2020/06/04
ホリエンテス
1
日本代表歴代監督の考え方、戦略の違いを分かりやすく。当時の世界のトレンドと合わせて、振り返るから当時としての限界点も言及している。特に当時の日本代表の個の戦力分析も楽しめた。 ロシアW杯直前の本だったので、ハリル、西野、森保の部分も追及した完全版で読んでみたい。2021/06/20
モモンガ
1
試合を後から見返して、分析するのは1試合を2度楽しめていいですね。でも、文字だけでは動きがわかりにくいかな。サッカーは、いろいろな角度から楽しむネタが多くて、テニス好きにはうらやましい限りです。2019/04/02