目次
第1章 倫理学の主題
第2章 自然主義的倫理学
第3章 快楽主義
第4章 形而上学的倫理学
第5章 倫理学の行為に対する関係
第6章 理想
付録(内在的価値の概念;自由意志;『倫理学原理』と『倫理学の基礎原理』との関係)
著者等紹介
泉谷周三郎[イズミヤシュウザブロウ]
横浜国立大学名誉教授、聖学院大学客員教授
寺中平治[テラナカヘイジ]
聖心女子大学長
星野勉[ホシノツトム]
法政大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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テツ
14
善についての話やメタ倫理学についての話を西田幾多郎好きなかなり年上の友人から拝聴していたら帰り際に貸してくれた一冊。ムーアが提唱したいわゆる自然主義的誤謬について書かれていて、『善』『善いこと』は何か別のものと同一視することは出来ず、単純概念としての『善』はどんな形でも定義付け出来ない直感的(哲学的直感)なモノとして扱うべきだというようなお話。倫理学苦手なのでそれこそ直感的にしか読めなかったけれど興味深かった。善とか悪とか簡単に口にする前にまずその概念について深く掘り下げて思考する謙虚さって大切ですね。2016/06/19
壱萬参仟縁
11
慶應通信テキストを想起した。2000年初出。いかなるものがそれ自体善であるか。・・・個人にとっても、社会にとっても、動植物にも。それ自体善であるものが、結果として他のいかなるものと関係しているかという問い(134頁)。・・・善の波及プロセスはどうなっているのいか。人間は善悪兼ね備えた存在に思うが、要するに、バランスというか勧善懲悪はわかるにしても、悪の制御ができないところが問題ではないか。l善といえば、西田幾多郎の『善の研究』を想起するが、後々、比較してみたい。単純なものは定義できない(416頁)。2013/06/10