歴史新書y
邪馬台国と「鉄の道」―日本の原形を探究する

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862487230
  • NDC分類 210.3
  • Cコード C0221

内容説明

当時、重要な戦略物資であった鉄。魏使がその「鉄の道」(日本海経由)で畿内にやってきた可能性を示す。吉野ヶ里遺跡、神武東征伝説、その後の古代国家の変遷にも言及し、畿内説を補強する。

目次

はじめに 近代史家としての反省から
第1章 「鉄の国」の発見―歴史観の大転換
第2章 吉野ヶ里遺跡―交易ルートの十字路
第3章 「神武東征」と邪馬台国への道
第4章 「六合の中心」にあった邪馬台国
第5章 共立される「女王」から世襲する「男王」へ
第6章 大和から琵琶湖周辺へ―経済的先進地への王権の移動
第7章 始祖霊の弱体化と『古事記』編纂
第8章 第二王権の形成と「不動の国土神」

著者等紹介

小路田泰直[コジタヤスナオ]
1954年神戸市生まれ。京都大学文学部卒業。現在、奈良女子大学文学部教授。専攻は日本近代史。時代を超えた国家形成史に研究の幅を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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はりねずみ

1
読み物としてかなり面白かった。邪馬台国論争において著者は畿内説を支持。その根拠を鉄のルートや古事記、日本書紀などを用いて説明。金屋=湯屋=熊野=高野はそれぞれ読み替え可能で、それらの地は昔、製鉄業が盛んな地で、近くの神社には火や鉄の神が祀られているという話など興味深くもあり、簡単には信じ難くもあった。著者の解説にかかると、宗教や古事記、日本書紀の神秘性が一気に瓦解し、なんて現実的で政治的な産物なのだろうという思いがした。「思う、思われる」という記述が多く、どの程度妥当性のある主張なのか疑問で少し残念だ。2013/08/27

パパ

1
近代史学者の著者が、近代国家を形作った国家の成り立ちを探った著作。根拠薄弱、論証は甘く、邪馬台国論は古田武彦レベル。しかし津田史学の影響下にある「古代に交易はなかった」という考古学者の非常識を否定し、民俗学者の谷川健一の説を引きながら古代に製鉄を軸にした工業の発展があったことを示唆しているなど思い切った論は新鮮。2011/05/16

rbyawa

0
g029、全体的な論調としては正直なところ「なんじゃこりゃ」という部分も少なくなかったものの、細かいところとしてはわりと面白い。日本が硫黄を産出し、大陸と交易していたのではないか、というのは逆にもう少し踏み込んで欲しかった気もするが。北九州と大和が連動していたのではないか、というのも妥当なところという気もする、実際大和政権そのものは戦闘を得意としていなかったのではないか、という遺跡側からの説とも符号する。が、まあやっぱりこの情報量で断言されてもなぁ…。熊野に触れるならば神仏習合くらいには言及が欲しいしね。2016/03/25

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