内容説明
あなたの手で、口紅を塗ってあげてください。ネクタイを締めてあげてください。目にやきつけ、手を使い、心をこめて家族を看取る―それがエンゼルメイクです。
目次
第1章 実感ある看取りを取り戻す動きがあります(かつては、家族と地域が看取りを支えていました;死者はいまよりずっと身近な存在でした ほか)
第2章 エンゼルメイクの主人公は家族です(エンゼルメイクは最後の対話の時間にもなります;「鼻のチューブは抜かないでほしいです!」 ほか)
第3章 これからはみんなが「看取る人」になります(あなたは誰を看取り、誰に看取られるのでしょうか;孤独死ではなく、「単身死」ではいかがでしょう ほか)
第4章 エンゼルメイクに参加するために知っておいてほしいこと(ぜひ、エンゼルメイクをやってみてください;「喪の仕事」をきちんと果たすために ほか)
著者等紹介
小林光恵[コバヤシミツエ]
茨城県生まれ。看護師として病院などに勤務後、出版社勤務を経て著述業に。2001年よりエンゼルメイク研究会代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
25
エンゼルメイクそのものを知りませんでした。 綿を詰め、白装束に刃物。 これが40年程前の実父の死化粧でした。 クレンジングマッサージで穏やかな顔になっていくと知り、非常に驚きました。 乾燥から守るためのお化粧というのにも驚き、またシャンプーをする事にも驚かされました。 94歳の実母の看取りには、エンゼルメイクをさせて頂きたいです。 読んでよかった。 教えていただいた読メさんに感謝しています。2014/06/22
ちえっさ
4
大好きな漫画のひとつ『おたんこナース』の原案者である著者。本書は医師による臨終の言葉から病院を退院するまでの時間帯を、亡くなった方の看取りの時間として、遺された者達で支度を整えてあげることを現場の声や実例を挙げながら伝えてくれている。この本を読むまで《エンゼルメイク》は医療行為の一環だと思っていたし、家族が手や口を出して良いものだとは思ってもみなかった。セルフケアが出来なくなった家族を《エンゼルケア》で補って、故人らしさを取り戻す。巻末には実践例が具体的に書かれており、私なら簡易シャンプーをしてあげたい。2013/08/20
のち
4
読んでよかった。死化粧といっても、普段のお化粧と大差ないのかと思っていたが、最期の最期まで人らしく送るために、できることがたくさんあるのだと知った。死が遠いものになりつつある今だからこそ、死者との最期のふれあいであるエンゼルメイクが広まってほしいと思う。私も、いざという時にはその場に携わりたい。2012/04/01
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