内容説明
アメリカの球場は日本人の感覚から言えば不平等ともいえるような左右対称ではない変形球場や打者有利や投手有利、また右打者有利、左打者有利、あげくはホームチーム有利にする意図的な造りがあったりする。均質ではない条件のなかで闘う戦術やチーム造りこそが大リーグの醍醐味なのだ。勝負の勝ち負けだけでは見えてこない球場の魅力とは、「魅力をたたえた配慮ある設計」「観客の数、密度」「緊迫した熱戦、好プレー」の掛け算である、と言えるのではないか。テレビカメラでは見られない、よりレベルの高い間一髪を俯瞰できる楽しさを説く、すべての大リーグ本拠地球場に足を運んだ著者ならではの大リーグ球場賛歌。
目次
第1章 「My MVP」ヤンキー・スタジアム訪問で知る大リーグ球場の魅力(USAは「United Societies of America」の略か;厳戒警備の入場口とジーター用高額入場券 ほか)
第2章 ファンとの交流(ファン獲得のための企画;アトランタの失敗例 ほか)
第3章 施設に関する工夫(安売り入場券や座席の企画;座席の配置 ほか)
第4章 球場自体の魅力を打ち出す(古武士の香り漂う「老優球場」;大リーグ初のドーム球場 ほか)
第5章 球場がもたらす都市・選手への影響(都市の構造と球場の立地;中心街再活性化の起爆剤 ほか)
著者等紹介
宇佐見陽[ウサミヨウ]
1959年東京生まれ。立教大学経済学部卒業後、企業勤務。1988年から94年まで主にニューヨークを中心として米国東海岸に駐在。企業勤務の傍ら野球の研究を続ける。帰国後も定期的に北米の球場を訪問している。大リーグの30本拠地(47球場。旧球場も含めるため)はすべて訪問した。アメリカ学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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