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敗者から見た関ヶ原合戦

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  • サイズ 新書判/ページ数 266p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862481467
  • NDC分類 210.48
  • Cコード C0221

内容説明

西軍必勝の秘策は、関ヶ原現地にその証拠が遺されている。三成ら西軍は、事前に中山道、北国街道を封鎖し、自陣の前面に巨大な土塁や切岸・柵を築き、松尾山の山下には強力な陣城を築いて鉄壁の防御態勢を準備していた。徳川家康ら東軍は、関ヶ原に誘き出され、西軍のエジキになるはずだったのである。西軍には考え抜かれた作戦が存在し、実際、合戦の勝負は最後の最後までわからなかった。長年の現地遺構調査により、三成ら西軍の「一大作戦」の全貌を明らかにする。

目次

序章 敗軍の将・石田三成の通説的解釈は間違い
第1章 豊臣秀吉の不安と家康の野望
第2章 三成挙兵と全国諸大名の動向
第3章 東軍動く、戦いの焦点は岐阜・大垣城攻防へ
第4章 西軍布陣をめぐる多くの謎を検証する
第5章 小早川秀秋の動静と三成の「一大作戦」
第6章 息を呑む決戦・関ヶ原合戦
終章 歴史に埋もれた知将・三成の実像

著者等紹介

三池純正[ミイケヨシマサ]
1951年福岡県生まれ。工学院大学工学部卒業。東京都下の市役所に勤務しながら、現在は、戦国期の歴史の現場を精力的に踏査し、現場からの視点で歴史の定説を見直す作業に没頭している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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だまし売りNo

44
石田三成らは関ヶ原を決戦場と定め、野戦築城を進めていた。関ヶ原の合戦は小牧長久手の合戦のような野戦築城による長期戦になる可能性があった。小早川秀秋の裏切りや毛利秀元の傍観は開戦前から予想できていたが、三成としては合戦を優勢に進めることで勝ち馬に乗ってもらうしかなかった。 2023/09/10

hoiminsakura

11
石田三成を中心とした西軍から捉えた関ケ原合戦像。著者が関ヶ原の遺構を何度も巡って調査したことで見えてきた西軍の作戦・戦略に迫る。最終章で三成の人柄に魅了された沢庵和尚に触れているのが、締め括りとして大きな意味を持っていると思った。2022/05/20

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

10
2007年刊。著者は在野の歴史研究家。専門は工学。 序章。三成は西軍の総大将とされてしまった。大名としてもたいした禄高でないのに戦後処理で彼一人があまりに多く罪を負わされた。また彼は愚将との評判だが実態は異なる知将で実戦経験にも優れていた。その上西軍敗北は三成の責任でもない。さらには政治手腕もあった。こうして敗軍の将に対しては「最初から負ける様なヤツだったのだ」という「お話」が出来上がる。→2024/03/03

ゆみゆみ

5
関ヶ原合戦のことをあまり詳しく知らなかったけれど、興味深く読めた。歴史を知るに当たって、現地を訪れてみるというのは非常に重要なことだな、と改めて思った。2013/01/20

tomo

5
もともと自分は西軍贔屓(反家康側)なのだが、石田三成、真田幸村など、西軍側の武将に魅力的な人物が多いのは、彼らの多くが忠義の将だからなのかもしれないなぁ……ということに、本書を読んで改めて気がついた。久々に司馬遼太郎『関ヶ原』&『城塞』を読み返したくなった。2009/06/01

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