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女を幸せにしない「男女共同参画社会」

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  • サイズ 新書判/ページ数 223p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862480521
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C0236

内容説明

いったい誰のための男女共同参画社会なのか?セイフティーネットとして機能してきた主婦は本当に無用の長物か?子どもを不要とする社会的風潮はなぜ作り上げられたのか?少子化対策がなぜ子どもを増やすことでなく労働力確保に擦り替えられたのか?誤読から始まった「ジェンダー・フリー」が男女共同参画の名の下に君臨してしまっている今日、問題は山積している。本来、男女共同参画社会とは女性が安心して子どもを生み育てながら仕事を行える社会、男性も仕事だけでなく、家庭生活において家事・育児を行う社会ではなかったのか。少子化をさらに促進させ「女・女格差」を広げ、「一億総働きバチ社会」をつくる行政主導のフェミニズムに基づく「男女共同参画社会」の矛盾点をいま明らかにする。

目次

第1章 「女・女格差」を広げる男女共同参画社会
第2章 「負け犬」は格差社会のエリート!?
第3章 少子高齢社会のひずみは専業・パート主婦に押し付けられる
第4章 女系天皇(男女平等主義)か男系天皇(保守血統主義)か究極の選択
第5章 「冬ソナ」は一九七〇年代日本の演歌的純愛物語の世界である
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著者等紹介

山下悦子[ヤマシタエツコ]
1955年東京生まれ。女性史研究家、評論家。1979年日本女子大学卒業。東京都立大学にて文学、批評を学ぶ。現在、事務所「ラ・フェミニテ」主宰。国際日本文化研究センター共同研究員(比較文化、思想を研究)、日本女子大講師などを歴任。毎日新聞論壇時評『雑誌を読む』を担当(1995~1998)、日経新聞、産経新聞、東京新聞などジャーナリズムでも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤枝梅安

11
内容が多岐にわたり、時間がかかった。長い「はじめに」に続く第一章・第二章では、上野千鶴子、大沢真理という2人の「フェミニスト」の議論の矛盾を指摘している。また、「ジェンダー・フリー」という用語がそもそも誤読されたまま広まった経緯についても言及されている。第三章では一転して、筆者自身の介護体験が語られ、制度の不充分なところを補完するのは結局個人なのだ、という主張を展開。第四章では「女性天皇・女系天皇」の話題と雅子・紀子両妃殿下の皇室内での生き方を比較。第五章ではなぜか「ヨン様」ことペ・ヨンジュンさんの話。2010/09/11

Tokujing

2
本書の女性に対する捉え方は、「身体(自然)」「伝統」による本質化であったと思われた。とにかく女性身体の「産み育てる」機能を強調し、さらに「フツーの女」と「エリートシングル」に女を二分し、フツーの女たちの主婦回帰を訴える。上野千鶴子と大沢真理への批判には一定の評価ができるが、上野・大沢をイデオロギー的だと批判する山下自身が保守イデオロギーに彩られた批判をするという皮肉な内容であり、感情論や決めつけに基づく保守的な主張も目立ち、後半はとにかく残念な内容。2014/02/26

hikarunoir

1
女を働かせ、男は未解放でより働かせ使い潰し、少子化対策もない偽の男女共同参画は、北村有紀恵や渡辺泰子の再生産にしか向かわない。2014/04/04

ふみ

0
主婦目線の「アンチ・フェミニズム」本。「男女共同参画」政策とは、上野千鶴子ら「エリート・シングルのフェミニズム」と財政再建志向が結びついた「一億総働きバチ社会」、すなわち女性に男性同様の税金・社会保険料負担をさせることを目的としていると喝破する。「普通の女性」の最後の砦=主婦の地位低下は、従来主婦が担ってきた家事、育児、地域活動、介護の崩壊と直結するゆえ「最低限の日本の古き良き伝統を守りながら双方向の【男女共同参画社会】を作らねば」という問題解決の方向性が、「普通のWM」との溝を決定的にしている。2013/04/28

Metonymo

0
「本書で示したが、結局、女性の負担が増えただけであった。」(あとがき) 本来、資本主義を解体するはずだったポストモダン思想が小泉・竹中改革の新自由主義路線の「個人」と親和し、一部のエリート・シングル・フェミニストたちと結びついてしまった。 著者本人の辛い介護体験を赤裸々に語っている。 (そして、2013年、年金・介護・少子化、制度設計の破綻しかけている現在、親学や道徳によって歪んだ構造を維持しながら日本は進むのであろうか?) 韓流ブームの冷静な分析、女系天皇、皇太子妃など論点が豊富。2013/04/12

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