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目次
騒がしき活人画
空に背を向けて
優雅な過ごし方
凛々たる日々
秘め事の作法
懐かしき異邦へ
地下世界の真実
鏡の向こう側
距離の移ろい
その光と陰
著者等紹介
金子國義[カネコクニヨシ]
1936年7月、埼玉県蕨市生まれ。日本大学芸術学部在学中に舞台美術家の長坂元弘氏に師事。1964年より独学で油絵を描きはじめ、翌年、澁澤龍彦と出会い『O嬢の物語』の装訂と挿絵を担当。1967年、個展「花咲く乙女たち」(青木画廊)で画壇にデビュー。絵画のみならず、着物デザイン、写真など多岐にわたる活動は晩年も衰えることなく、十八代目中村勘三郎襲名に続き、六代目中村勘九郎襲名披露の口上の美術を手がけた。2015年3月16日、虚血性心不全により自宅寝室にて逝去
津原泰水[ツハラヤスミ]
1964年9月、広島県広島市生まれ。小説家。青山学院大学国際政治経済学部卒。短編集『11』(Twitter文学賞受賞)所収の「五色の舟」は近藤ようこにより漫画化され、文化庁メディア芸術祭マンガ部門で大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
144
金子國義という画家については今までほとんど知りませんでした。名前だけはどこかで聞いたような気がしています。読メさんのお気に入りのレビューを見てみたくなり図書館で借りてきました。あまり借りる人がいなくてこの絵を眺めていると好き嫌いが結構あるのではないかと思いました。目と口が独特の肖像画です。私は嫌いではなくこの絵を見ているとどこか遠い国にいるような気にさせてくれます。2016/06/16
kinkin
60
昨年逝去された金子國義氏の画集。男女どちらにも共通するような風貌、体形の人間が独特の表情で描かれている。とても平面的な感じで人形のようでいて人の奥行の出ているが印象的だ。ラフスケッチや陶器の絵付けなども載っていた。図書館本。 2016/05/24
スプーン
29
自身に内在するエロスを示唆的に描いた画家。毒ある作風はコクトーやバリュティスにも通ずる。自分の中にいるいくつもの自分。人間はこんなにも多面的になれる。2019/05/29
ねこさん
17
品性が強烈に意識された下品さは、時に上品さを凌駕する。金子のそれは、常に問われ続けるディシプリンの上に、身体の様相として瑞々しい体液を湛えている。概念の向こうに既知の実感として存在し、金子の正統性を現出させる。洗濯物を乾燥機に放り込む時はね、こうパンパンと手のひらではたくと皺が付かないのよ、と言った時も、先生はコケティッシュな甘い緊張感を漂わせていた。この画集は、作品を楽しむものではない。失われた人の肌、そして匂いへの恋慕を伝染させるものとして機能し、おそらく永遠に乾かない油絵具のように未完のままだ。2017/09/18
北風
10
エロス、背徳、同性愛、アリス、鋭角的で、彫りの深いソース顔。未公開作品もあるそうだが、もっとエロティックでヤバイ作品がたくさんあると思うんだけどな。2016/07/29