出版社内容情報
俺の親父は結婚詐欺師だった。
まだ見ぬ親父を探しての、実録ドキュメンタリードラマ!
映画学校の卒業制作の題材にと、26年間生まれてこのかた会ったこともなく、詳しい事情を聞いたこともなかった親父の話を、母親にはじめて問い糺したところ、判明したオドロキの事実の数々……。
親父はいまどこでなにをしている? 急遽結成された「親父さがしロードムービー」撮影隊による、詐欺師の親父の足跡をたどる珍道中を描く実録ドキュメンタリードラマ。デカ、ヤクザ、親父と同業の小悪党らとのアブないやりとりから、親父の被害者たる異母姉弟たちと出会う泣かせるエンディングまで、実話ならではの一気に読ませるおもしろさ。
こんなおかしな話がほんとうにあったなんて、ぼくはいまだに信じてませんから!
──高橋源一郎氏
親父探しという自分探しの物語
──梶尾真治氏
“むさ苦しカワイイ”新・青春文学!
──古厩智之氏(『ホームレス中学生』監督)
【著者紹介】(きしかわ・しん)
1972年長崎生れ。山口大学人文学部中退、日本映画学校卒。佐藤忠男に師事。助監督、出版社を経てフリーに。以後、執筆、編集、映画製作を行う。パル企画製作、撮影川上皓市による映画『フレッシュ!』監督・脚本(2009年公開予定)。著書に『借金中毒列島』(室井忠道との共著、岩波書店)、『球漫』(伊集院光との共著、実業之日本社)、『フリーという生き方』(岩波書店)、『佃島・月島游記 都会の島の物語』(アニカ)などがある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
りちゃ
7
映画学校の卒業制作の題材に、自分のルーツをたどることに。父親は結婚詐欺師だった。という、作者の実話。意外な新たな出会いに安堵。人に歴史あり。自分の親、祖父母の世代になると驚くようなエピソードは多々ある。今の自分って平凡だけど幸せなんだ。と再認識。2017/05/26
minamimi
1
最初のうちは読み辛さを感じたけど、事実なだけに一気に読了。届きそうで届かない「蒸発父さん」。最後の後日談があって、救われた思い。2020/12/12
絵具巻
1
文京区立根津図書館で借りました。2017/12/30
katta
1
☆☆☆☆1/2卒業映画制作のため、本当の父親を探す旅は、意外にも著者の心の奥底をかき回していく。切なくて残念な物語。2008/11/26
しらたま
0
映画学校の卒業制作の題材にするために、これまで会ったことにない父親について知ることに。父親は結婚詐欺師。知れば知るほど辛い事実が明らかになる。それでも息子である自分だけは父親を理解したい、受け入れたいと思うところが切なかった。ノンフィクションなだけにいたたまれなく、痛々しい。2013/02/19