内容説明
写真史上に屹立する屈指の作家荒木経惟が、自らの人生を重ねながら撮り続けてきた東京と、そこに生きる人々。1960年代から現在に至るまで、膨大な作品の中から、著者自身が厳選したベストショットを編んだ記念碑的著作。
目次
一九六〇年代―進行形の過去
一九七〇年代―私写真のはじまり
一九八〇年代―写真は道行きで
一九九〇年代―死を感じながら生へ
二〇〇〇年代―幸福を照れずに撮る
著者等紹介
荒木経惟[アラキノブヨシ]
1940年東京都台東区三ノ輪生まれ。千葉大学工学部写真印刷工学科卒。1963年広告代理店電通入社。1964年「さっちん」で第1回太陽賞。1972年電通を退社してフリーに。1980年代には雑誌を舞台に“天才アラーキー”として過激なヌードを次々と発表。1990年代以降国際的な評価も高まり、ヨーロッパやアメリカで数多くの個展・グループ展も開催。現在も写真集、雑誌連載、展覧会などで写真を発表し続け、旺盛な創作活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ヴェネツィア
289
写真家の荒木 経惟が、1962年から2006年までに撮った、半ば私的な東京の風景。すべてモノクロームだが、そのことの良さを十全に発揮している。東京の街そのものと、人々の記録としても貴重だ。当然といえば当然なのだが、この間に東京は大きく変貌してきた。そして、もう一つ目を引くのは、みんなの顔がやはり大きく変化を遂げていることだ。アラーキーはそれを独特の視座と光で捉えてゆく。そして、その底流にあるのは彼のアナーキーな本質である。2023/09/03
tom
13
荒木さんが撮った写真を初期のころから順番に掲載した本。この本、なかなかよろしいです。値段にもビックリ。2006年出版で1500円。どうして、こんなに安いのか不思議でならない。もっとも中古で買ってきたから、投資額は400円(笑)。この本と一緒に「写真ノ話」を読むと、この写真集を見ることがもっと楽しくなる。いいなあ荒木さんの写真。2016/06/16
RYOyan
11
うん、やっぱりいいっ。アラーキーの写真集は色々観てきたけど、その集大成って感じ。この前、初めて谷中辺りを歩いてみたのだけど、なんだか歩いたことあるような気がしてしまったのは、アラーキーの写真集のせいだったんだな(笑)。東京人生を追体験してしまった。2016/09/18
YM
7
出会って、別れて、また出会って。一瞬を切り取って、つめこんだら、それはもう人生か。2014/09/24
奇月針
4
この写真集は写真が好きな父から譲ってもらった本。 私が写真に興味が湧き始めた頃に渡された本。 何度もみてしまう愛読本。 2019/10/31