内容説明
時計の部品がすり減るのを避けるために、翌朝まで針を固定しておく。過酷な生活環境の中で「胃袋が悲鳴を上げ、眼球が飛び出す」まで働かざるを得なかった、ブルガリア・ガブロボの人々の生きる知恵。
目次
ガブロボ人気質
ガブロボの人々の生活上の決まりごと
ガブロボの教育
老ミンヨの教訓
ガブロボの人々の知恵と策略
ガブロボの人々の駆け引き
ガブロボの人々の行動(結婚;接待;病;生と死の狭間で)
著者等紹介
中村千春[ナカムラチハル]
昭和22年12月24日千葉県生まれ。京都大学農学部農林生物学科卒業後、昭和54年アメリカ合衆国コロラド州立大学博士課程修了(Ph.D)、カナダ農務省オタワ中央研究所ポストドクを経て神戸大学農学部助手、助教授、教授、農学部長、理事・副学長。平成25年4月神戸大学名誉教授。専門は植物遺伝学。平成21年2月ブルガリア農学アカデミー名誉博士(Doctor Honoris Causa)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きゅー
9
ブルガリアのガブロボ地方に住む人々は倹約家として有名なようだ。彼らの図抜けた様子について、親しみを込めたアネクドート(小話)が集められている。他人を笑いものにするのではなく、自分たちのケチさを笑って話題にすることには好感が持てる。「ガブロボの人々は、利益になること以外の何ごとにも無理をしない」。逆に見ると、利益になることについて言えば、彼らの頑張りはものすごい(ようだ)。まあ小話なので話をだいぶ盛ってるにしても、なんとなく凄さが伝わってくる一冊だった。ニヤリと口角が上がるような話もちらほらと見られた。2014/07/31