内容説明
沈黙の詩学の浸透したジョイス作品において、求める意味は絡まった糸の中にある。歴史的史料を用いて、その糸を1本1本ほぐす。ジョイス研究の新しい地平を開く。
目次
第1章 アクィナスに刃を仕込む“応用”
第2章 『キリスト教徒に開かれた地獄』よりも地獄を「開く」者
第3章 二つの「スキュラとカリュブディス」と、“イエス伝”“イエス小説”が語るイエスにならいてシェイクスピアを語るスティーヴン
第4章 ジョイスが“エッケ・ホモ”に見たもの
第5章 バード・ガールに学ぶ見せ消ち
第6章 「西への旅」に見る見せ消ち
第7章 「まだ学ぶべきことがたくさんある」―ジョイスのコインシデンス再考
第8章 コインシデンスと沈黙の詩学
第9章 ピスガ山より眺め見るコインシデンス―サインの文学へ
第10章 χのユニヴァーサリズム
著者等紹介
金井嘉彦[カナイヨシヒコ]
一橋大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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