内容説明
絶滅収容所からの帰還。元素の目、動・植物の目、精神の目で過酷な人間の運命を見据えつづけた作家・化学者プリーモ・レーヴィの日本で初めての評伝。
目次
評伝(生い立ち;ファシズムと人種法;レジスタンス ほか)
ANED(抑留者協会)での証言
証言集1~10(アルベルト・カヴァリオン;エルネスト・フェッレーロ;フェッルッチョ・マルッフィ ほか)
エッセイ(レーヴィの上着;日本語ノート;ニッケルと石綿 ほか)
著者等紹介
竹山博英[タケヤマヒロヒデ]
1948年、東京都生まれ。東京外国語大学ロマンス系言語専攻科修了。現職、立命館大学文学部教授。東京外国語大学でイタリア語とイタリア文学を学び、ローマ大学でイタリア現代文学と民俗学を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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donut
6
図版が豊富で読みごたえがある。チェーザレやアルベルト、サンドロの人物造形の話など興味深かった。その是非については慎重に議論するべきなのだろうが、実在のモデルに対してかなりデフォルメを加えているのだなと少し驚いてしまった。本人も「偽装した自伝」(p169)というような言い回しをしているのが印象的ではある。レヴィ=ストロースが『星形のスパナ』を絶賛したこと、カルヴィーノがレーヴィにSFを書くよう励ましたこと、レーヴィがマリオ・リゴーニ・ステルンと交友があったことなど勉強になりました。2021/01/01
刳森伸一
4
アウシュヴィッツに収容されていた作家兼化学者プリーモ・レーヴィの評伝。レーヴィの人生を丁寧に描いているだけでなく、付録としてレーヴィ自身の証言や知人たちによるレーヴィに関する証言、そして作者によるレーヴィに関するエッセイなどが収録されていて、レーヴィの様々な側面を見せることに成功していると思う。2014/09/07
ルナティック
0
レーヴィの生涯を追いながら、彼の思考に迫っている。彼自身が、最上の物語であり、過酷な現実であり、人間の精神の根源、であろうか。著書を通じてしか知らなかったレーヴィのことが、一層分かる一冊。そして、ホロコーストを考えるための一冊でもある。2012/01/29
槙
0
アウシュビッツの生還者で化学者、作家のプリーモ・レーヴィの評伝。自らも含め、アウシュビッツに適合したものだけが生き残り、最良のものたちは皆死んでしまったと書き、生き残ったことに罪悪感を抱いて生きていたことに圧倒された。レーヴィの作品を読みたいと思う。2012/01/11
kozawa
0
伝記。まぁ宜しいんじゃないでしょうか2011/12/20
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