内容説明
近代の農学・畜産学・水産学、食品学・栄養学は“食品”を扱い、衛生学・医学・心理学は“医食”を扱うが、食物を摂取する/させる“身体/社会”活動が、どれほどに深く、集団的想像力(イマジネール)で形づくられた文化に浸されているかを知らない。「医食」という身体と社会に深く結びついた活動から、文化の生態系をとらえる「医食の文化学」創設のための試論。
目次
医食文化試論―近世・近代フランスにおける「貧者の医学」を巡って(ティソ略歴;ティソの進言;貧者の医学;青本叢書)
民俗儀礼にみる“大食”の文化的活用―日光市七里における「子供強飯式」の事例から(強飯式;七里地区と生岡神社;子供強飯式の現在;考察)
著者等紹介
松田俊介[マツダシュンスケ]
1977年鳥取県米子市生。早稲田大学人間科学部卒。同大学人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。現早稲田大学人間科学学術院助手・早稲田大学国際医食文化研究所研究員
蔵持不三也[クラモチフミヤ]
1946年栃木県今市市(現日光市)生。早稲田大学文学部卒。パリ第4大学ソルボンヌ校修士課程・パリ高等社会科学研究院博士課程修了。現早稲田大学人間科学学術院教授・早稲田大学国際医食文化研究所所長。博士(人間科学)。訳書:E・バンヴェニスト『インド=ヨーロッパ諸制度語彙集』(日本翻訳出版文化賞受賞、言叢社)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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