言語記号系と主体―一般文化学のための註釈的止観

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言語記号系と主体―一般文化学のための註釈的止観

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  • サイズ A5判/ページ数 448,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784862090065
  • NDC分類 801
  • Cコード C3010

出版社内容情報

◆「言語記号学」の生成・拡張への徹底した批判・註釈を通して、「東洋」と「西洋」の表象文化、主体の形態と様相を対自化し、「一般文化学」の覚醒・構築をめざす画期的試み。

序 一般文化学の理念と〈現代〉の先験的構造
一般文化学の理念/一般文化学の今日的意義/先験的な現代性――定位の隠蔽と日常の露出/対自的覚醒の場の先験的構造/ヘーゲルの“西洋的”一般文化学のシステムの中での“東洋”の疎外/開化の外発性/同じ頃魯迅は/東北の田舎の狐はハイネの詩集を持ちツァイスの望遠鏡を注文した/一般文化学は定位の総体的な意味を対自化するために古典を参照する
第一章 基礎概念の査定――言語的記号系
/言語記号系の対自化/メタ言語論の視座/メタ・システム――言語論の資料選択の基準/メタ・言語論の資料群/メタ・システムによる古典時代の言語システム分析のためのモデル
第二章〈記号〉理念の誕生(ソシュール)
/ヘーゲル的〈歴史〉からソシュール的〈記号〉への移行の必然性/ソシュールの『一般言語学講義』/記号学の理念/共時態と通時態/隠岐の旅館と京都の料亭(レヴィ=ストロース)/範言語(langue)は言語活動(langage)ではない/規範言語(langue)は発話(parole)ではない/規範言語(langue)は書(écriture)ではない/能記(意味するものsignifiant)と所記(意味されるものsignifié)/記号の恣意性――能記は所記に恣意的に結合される/記号の恣意性――身体言語(礼式)/言語には差異しかない/恣意性の制限としての言語法則/言語は形態であって実体ではない
第三章〈記号〉理念の展開――意味論の捨象(チョムスキー)
統辞組織の変形生成システム――チョムスキーの普遍文法/表層構造と深層構造/変形生成文法――“痕跡理論”/“厳密に言語学的な変数”の分離(チョムスキー/レヴィ=ストロース)
第四章〈記号〉理念の展開――意味論の包含(ヤーコブソン/バンヴェニスト/ロシア・フォルマリズム)
言語構造主義による〈記号〉理念の拡張(ヤーコブソン/バンヴェニスト)/記号の“二重性”と“統一性”(ヤーコブソン)/メタ・システム言語と対象言語(ヤーコブソン)/言語記号の連関としての諸制度の語彙(バンヴェニスト)/“買う”は“奴隷を買う”であった(バンヴェニスト)/ロシア・フォルマリズムによる〈記号論〉のエクリチュール的拡張/知覚の自動化に対抗する〈異化〉の手法(シクロフスキイ)
第五章〈記号〉理念の一元化(バフチン)
基礎概念査定の唯名的志向性/記号論と唯物弁証法の融合/あらゆる記号は社会的である(バフチン)/イデオロギーは記号である(バフチン)/記号と社会的コミュニケーション――イデオロギー現象としての言葉/意味は記号的関係の表現である(バフチン)/内的記号は意識の媒体である(バフチン)
第六章 エクリチュールと言語形而上学(デリダ/ベンヤミン)
エクリチュール派(言語形而上学)――ベンヤミン/デリダ/始源的な構造としての差異(デリダ)/すべてのものは存在する前に本である(デリダ)/“純粋な”フランス語/言語は事物の言語的本質を伝達する(ベンヤミン)/理念はあらかじめ与えられている(ベンヤミン)/アダムの言語――命名の根源性(ベンヤミン)/理念―本質相互間の埋め難い距離(ベンヤミン)/言語は記号ではない(ベンヤミン)
第七章 図像学(ワールブルク/パノフスキイ/ヴィント)
記号と図像――対自的指示作用の二重性/図像学――絵解きの伝統/造形芸術の意味(パノフスキイ)/デューラーの“メレンコリアⅠ”(ワールブルク)/ボッティチェリの“プリマヴェーラ”(ヴィント)/ファン・アイクの自然主義(ホイジンガ)/殷の礼制中に見られる二分現象(張光直)/図像学の一般文化学的視点からの査定 167
第八章 言語記号系の拡張――身体/服飾(賢治/ホイジンガ/九鬼)
言語的記号系の身体に沿った拡張/服飾は道具である(カーライル)/服飾は身体と意味の間に介在するdecorum(身だしなみ)の外的記号系である/外的統辞記号システムとしての身体言語/もういちどゴーシュとかっこう――decorumは? /身体言語の記号学的一覧表作成/民衆の想像力と聖者の服飾(ホイジンガ)/バロック的様式要素としてのかつら(ホイジンガ)/姿勢を軽く崩すことが「いき」の表現である(九鬼周造)/衣を解き槃礴して羸す――真の画工の身体言語と服飾(『荘子』)
第九章〈記号〉と〈主体〉
A.エクリチュールにおける〈差延〉現象と主体の〈中性化〉(デリダ/ヘーゲル/ベンヤミン)
記号系と主体/記号学とエクリチュール(ソシュール)/エクリチュールと“旧修辞学”(R・バルト)/陰謀家のおうむ返し――バロック的誇張法/差延から“本”へ
B.身体と〈自身〉(ニーチェ/定家)
記号系の外的統合の場としての身体/服飾/〈文体〉から〈身体〉へ/〈身体〉から〈自身〉へ
結び》言語記号系における主体の隠蔽と顕現――註釈的止観から総体的止観へ
本文註
後記/参考文献/事項・概念索引/人物・書名索引

著者・前野佳彦は、1953年、福岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了ののち、シュトゥットガルト大学及びロンドン大学付属ワールブルク研究所に留学。シュトゥットガルト大学哲学部博士学位を取得、博士論文を出版(Der Begriff der Kultur bei Warburg, Nietzsche und Burckhardt, Hain Verlag bei Athenäum,1985.)。帰国後、在野にあって研究を持続し、東洋の、「われわれの」視点からヘーゲルの「精神現象学」を全て書き直すことをめざす。日本語の著作には、本書のほか『東洋的専制と疎外―民衆文化史のための制度批判』(文化史研究会、1987年)がある。

内容説明

「西洋」と「東洋」の思惟・文化表現のうちに隠された“主体”の形態と様相を対自化し、脱・神秘化の“明るみ”へとみちびく「一般文化学」定礎の試み。

目次

序 一般文化学の理念と“現代”の先験的構造
第1章 基礎概念の査定―言語的記号系
第2章 “記号”理念の誕生(ソシュール)
第3章 “記号”理念の展開―意味論の捨象(チョムスキー)
第4章 “記号”理念の展開―意味論の包含(ヤーコブソン/バンヴェニスト/ロシア・フォルマリズム)
第5章 “記号”理念の一元化(バフチン)
第6章 エクリチュールと言語形而上学(デリダ/ベンヤミン)
第7章 図像学(ワールブルク/パノフスキイ/ヴィント)
第8章 言語記号系の拡張―身体/服飾(賢治/ホイジンガ/九鬼)
第9章 “記号”と“主体”
結び 言語記号系における主体の隠蔽と顕現―註釈的止観から総体的止観へ

著者等紹介

前野佳彦[マエノヨシヒコ]
1953年、福岡県生れ。1974年、東京大学法学部中退。1979年、東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。1980年~1984年、シュトゥットガルト大学及びロンドン大学付属ワールブルク研究所に留学。1984年、シュトゥットガルト大学哲学部博士学位(Dr.Phil)取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あだこ

0
難しいと言ってしまえば簡単だ。なんとなくおぼろげには理解できるがすべては充分に語り尽されていないように思える。特に「註釈」。今後も楽しみ。2010/02/14

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