内容説明
高波が全島を覆う台風直撃の瞬間、海中に眠る炭鉱遺構、霧に烟る島内、夜の静寂に包まれた朽ちゆく廃ビル群。命がけで撮影した“驚異の海上都市廃墟”。
著者等紹介
柿田清英[カキタキヨヒデ]
昭和25年(1950)、長崎県長崎市高島町生まれ。県立高島高校を卒業後、エンジニアとして、また特許担当員として関東および関西方面で働く。28歳のとき故郷の高島へ戻り、1986年の閉山まで7年間高島炭鉱で働く。閉山の半年前から3年間激動期の高島を撮影。その後、九州に残る最後の石炭の島「池島」を取材活動し、坑内作業員として2001年に閉山するまで7年間池島炭鉱で働き、その後、地元高島で写真業を営む。平成23年(2011)1月、肺炎により逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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りー
20
こういう写真を見せられて冒険心をくすぐられないようじゃ男子じゃないぜ!2014/09/07
りぃぃ
14
あれは夢だったのかもしれないと思う程、奇跡的にタイミングが重なり上陸出来た。見学の範囲は限られてはいるけれど、そこだけ本当にポツンと時間が止まっていて、建物の間から今にも人が出てきそうなぐらい生々しく残されていて不気味だった。この写真集からは、不気味さよりも強さが伝わってきた。2022/08/19
ケニオミ
13
軍艦島についての本や写真集は何冊か読みましたが、台風時の写真は迫力がありました。島南面の鉄筋コンクリートの建物が防波堤の役目を果たすよう作られていたとのことです。海側にはベランダなんてなかったんでしょうね。塩分による腐食を防ぐために、その建物の窓枠は一体何を使用していたんでしょうか。ガラスが割れることはなかったんでしょうか。あの狭い世界で、少しでも快適に生活するために、当時の最先端の技術が投入されていたような気がします。一度行ってこの目で見てみたいです。2017/08/27
ヘジン
12
2013年出版。120枚あまりの写真。自分は船酔いするので島への上陸はあきらめていて、写真集で疑似体験。1974年に炭鉱閉山。木製の建造物は早期にすべて全壊。本当に完全にバラバラ。鉄筋コンクリート製のものも相当劣化している。現在崩壊のスピードは速まっているようで、急がないと保全は難しいのでは。想像以上に朽ち果てている廃墟の中で、植物だけが旺盛な生命力を誇っていた。2022/07/18
かおりんご
12
写真集。栄えていたときは、どんな様子だったのだろう?と、色々考えてしまいました。軍艦島、行ってみたいです。2013/10/11