目次
単品
ビューティー量り売り
まにうける
亡霊
諸説あります
不幸中
ポストあたし
こころみ
寝言がひかってる
骨
風景
暦と数字の間を
かつて
モヒのいじわる
夏
せかいは指紋だらけだよ
いまどき
女の朝
ここ
追憶
無差別愛
ヒステリー球
著者等紹介
宿久理花子[シュクリカコ]
1989年大阪府うまれ。2012年「ユリイカの新人」に選ばれる。2015年詩誌「絶景」創刊(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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saiikitogohu
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「あたしは捕まえられて水族館でぬるく閉じ込められて薄濁った水の中で逝ったりしたいとか、そういうんイタいけどまじで身の丈にあってると思ってて、ごはんの心配とかも一回もしないで退屈と惰眠に殺られて涙ぐまれたりしてみたくて、でもあたしはばっちり人間やし、成人もしてるし今さらどうもこうもないです、文句あんねやったら死ねという話やけど、それほど生きてんのが嫌なわけでもないっていうか死ぬのが単純におそろしいからあたしはだいじょうぶ、ちゃんと健全な感じでふわっとやってきてるけど、なんで君はそんなに困ったちゃんなん」882021/08/23
Cell 44
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「(…)/そのこたちは待ちわびてるだろう/そのこたちは/ぬめぬめした目を光らせて/そのこたちの兄弟姉妹の/やがて尾ひれや舌や肺になるところを小突きながら/出生まで/そのこたちは順番をまもる/(…)/そのこたちだったかつてのあたしと/あたしと/やがてそのこたちになるであろうあたしと/そのこたちと/の、4パターンの、/あたしを待ってるものの顔やら何やらを/思いうかべて/金魚の糞みたいにあたしの/後に続く/良識あるものたちへ」(「ポストあたし」)2020/10/02