内容説明
50年前にかわした約束。二度と会うことのなかった恋人。別々の人生の中で想いつづけた物語。
著者等紹介
寺山修司[テラヤマシュウジ]
1935年青森県生まれ。早稲田大学在学中より歌人として活躍。1967年演劇実験室「天井桟敷」主宰。演劇、映画、詩、俳句、エッセイなどのジャンルに加え、若い女性を対象に“フォア・レディース・シリーズ”(新書館)にみられる、童話、少女詩集など叙情的作品も数多い。1983年没、47歳
下谷二助[シモタニニスケ]
1942年東京生まれ。イラストレーター。1990年「講談社出版文化賞さしえ賞」、1991年「年鑑日本のイラストレーション作家賞」など受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
♪みどりpiyopiyo♪
35
「海で死んだひとは、みんなかもめになってしまうのです」■寺山修司の小さなお話を読みました。50年前にかわした約束。二度と会うことのなかった恋人。別々の人生の中で想いつづけた物語… ■古いシャンソンを元に綴った物語。初恋は実らないから美しく、約束は守られないから 心に残る…(のか?) 寺山修司って、田舎の漁村とスタイリッシュな都会の気配をどちらも同じくらい感じさせる不思議な人だと感じます。そして、どんなに夢見がちな少女を描いてさえも、やっぱり 男の人が手前勝手に描いた女 を感じさせるのです(絵 2005年)2019/08/11
ジュンコ
19
再読。たまに押し寄せる寺山修司の波。「海で死んだひとは、みんなかもめになってしまうのです。」後悔に満ちた人生の中で、ずっと想う人がいたこと。それこそが、幸せだったのかもしれない。2016/07/09
kuukazoo
6
寺山修司でかもめとくれぱ「人生はただ一問の質問にすぎぬと書けば二月のかもめ」の歌を思い出す。この絵本の存在は知らなかった。イラストのインパクトもさることながら物語もひねりが効いている。2015/05/20
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
3
寺山修司は、私が少女だった時代の空気。ページを開けば、あの頃に戻る。2018/09/17
KARA
2
たとえ寺山修二と同じものを見て暮らしていても彼はきっと違うものを見ている。心の中に。そんなことをこの絵本の中でも教えてくれる。2017/01/22