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出版社内容情報
2011年6月、米国政府は海外からのサイバー攻撃に対し、これを「戦争行為」と見なし武力行使も辞さず、サイバー空間を陸・海・空・宇宙に次ぐ「第5の戦場」として定義しました。
実際、米国はイランの核開発施設の制御システムを標的としたサイバー兵器「Stuxnet(スタックスネット)」を開発、オバマ大統領が攻撃命令を下したと、最近になり報じられました。
一方、日本に目を転じれば、2011年秋、三菱重工が執拗なサイバー攻撃を受けていたことが発覚。軍事機密情報を狙い、中国関与の可能性も取りざたされています。
このような攻撃は「標的型攻撃」と呼ばれ、攻撃者は標的となる人物の知り合いを騙り、マルウェア(コンピューター・ウイルス)を添付したメールを送付するなどの手口が明らかになっています。そして、このマルウェアはアンチウイルスソフトに検知されることなく、深く静かに諜報活動を続けると言います。
他にも、サイバー空間での「情報の自由」を標榜する匿名集団“Anonymous(アノニマス)”が改正著作権法の可決に抗議する目的で民主党や著作権保護団体のWebサイトを攻撃するなどの事件も発生しています。
このように、現在のサイバー空間はさまざまな人達の思惑による攻撃が渦巻いていますが、一方ではそれらの攻撃からネットワークを守るためのセキュリティ技術者の不足も世界的なレベルで叫ばれています。
本書は「サイバー戦」「標的型攻撃」「Anonymous」「正義のハッカー養成」などをテーマに据え、HackerJapan誌記事の再掲載と書き下ろし記事によって構成し、「軍事」「ネットワーク技術」「ハッカー文化」といった独自の視点から現在のサイバー空間で起きていることをレポートしていきます。
第1章 サイバー戦争最前線
第2章 標的型攻撃の現在
第3章 中国・北朝鮮の動向を探る
第4章 Anonymousを追え!
第5章 正義のハッカーを養成する