東京大学「ノイズ文化論」講義

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  • サイズ A5判/ページ数 389p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784861912849
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0076

内容説明

「美しい国」「品格ある国家」「格差社会」の陰で排除される「ノイズ」とは、なにか。大好評「80年代地下文化論」に続き、またも東大駒場キャンパスの密室で悩み、思い出しつつ語る見返りのない講義録。

目次

「80年代地下文化論」からあらためて考えたこと
酒鬼薔薇事件とニュータウン
対談1「オタクの終わり」(ゲスト・岡田斗司夫)
えーと…なんの授業をしてるんだろう
やむにやまれず「外部」に逸脱してしまう者たち
対談2「月収一〇〇〇円の幸福」(ゲスト・原宏之)
「異形なもの」に対する眼差し
それを「ノイズだ」と言うなにものかがいる
対談3「漂白されるテレビ」(ゲスト・土屋敏男)
少数であることによって不当に排除される者たち
ひどく現在的な貧しさについて
「排除されたなにものか」にも、強い純粋性があるかもしれない
ノイズとしての人間―『幽閉者』をめぐって(ゲスト・足立正生)

著者等紹介

宮沢章夫[ミヤザワアキオ]
劇作家・演出家・作家。1956年静岡県生まれ。多摩美術大学中退。1990年、作品ごとに俳優を集めて上演するスタイルの「遊園地再生事業団」の活動を開始し、『ヒネミ』(92年)で岸田戯曲賞を受賞。10年間で十数本の舞台作品を発表後、2000年から3年間の休止期間に入る。2003年『トーキョーボディ』、05年『トーキョー/不在/ハムレット』を上演。戯曲+映像+パフォーマンスのコラボレート作品を発表し、第二期ともいうべき活動を開始。06年は『モーターサイクル・ドン・キホーテ』『現代能楽集 鵺/NUE』など外部公演の作・演出を手がける。エッセイ・評論など執筆も多く、「考える人」(新潮社)、「MAC POWER」(アスキー)などに連載を持つ。1999年に発表し芥川賞候補にもなった『サーチエンジン・システムクラッシュ』や『不在』(ともに文藝春秋)などの小説も発表。教育活動にも熱心で、京都造形芸術大学、早稲田大学、東京大学などで授業やワークショップを行なう。その他、活動は多岐にわたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

72
「『80年代地下文化論』講義」の次の年の講義ときき期待して借りた。社会から排除される対象≒ノイズの様々な考察。てっきり80年代ものの延長かと思ったがかなり違い戸惑う。もともとはっきりとしたテーマがあったようではなく、それは前の講義でも同じだが、今回は踏み込みも足らずに散漫なままに終わったように感じる。いくつか読みたい本やテーマを知るが、ゲスト対談での岡田斗司夫の発言にいろいろたまげる。ふと思うに岡田のデビュー当時の本はまったく読まないままだったので、いくつか手に入れて読むことにしたい。2018/08/13

チェコ

2
「ノイズ」という、なかなか一言ではくくれないテーマについて多方面から考えている本書ですが、私が一番印象的だったのは“都市論”でした。汚いものが一切排除された美しいニュータウンが、なぜか人を苦しめる。…一つ欲を言えば、参考文献をたくさん載せてほしかったかも!2011/07/24

大部屋創介

1
ノイズをテーマにした講義の記録。 ノイズは嫌悪され、排除されるが、それを軽やかに語ろうとするのはノイズになんらかの可能性を求めたからだ。 筆者の立場はノイズをどのようにして擁護するかであり、ノイジーなものが排除されてしまったときに残るのは単純に言ってしまうならごくつまらないもの。街にしても大学にしても演劇をはじめ、あらゆる表現の事を考えてもノイズが消えたらつまらないじゃないかという。2022/04/10

むちれお

1
東大の講義をまとめたものらしい。ノイズというものに焦点を当てた講義。全体としてはまとまりが無いけど、各回それぞれにいろんな話が出てきて面白い。「80年代地下文化論」も読んでみよう。2018/11/25

nzmnzm

1
目の付け所は良いが、踏み込みが甘過ぎる。もっと突っ込んでくれないと。2008/08/27

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