内容説明
7歳の少年である「僕」は、ある日突然、親の都合で中国現地の小学校へ入れられてしまった。環境の急激な変化に戸惑い、学校のシステムやルールなど、日本と中国との違いからトラブルを起こし、疎外感を覚える毎日を過ごしていたが、折り紙作りがきっかけとなり、徐々にクラスメイトとの交流が始まった。クラスメイトの優しさと自身のがんばりで、少しずつ互いに信頼関係を築き、国境を越えた絆を深めていく「僕」だったが、中国滞在の3年間は予想以上に早く過ぎていき、容赦なく別れの日が近づいてくる…。本書は日本人少年が体験した中国現地の小学校での日常とカルチャーギャップ、そしてそこでの奮闘ぶりと子どもたちの温かい交流をリアルかつユーモラスなタッチで綴った等身大の海外生活体験談であり、少年の成長物語である。第1回 中友会出版文化賞受賞作。
目次
第1章 少年、中国へ連れていかれる(中国へなんか行くもんか!;旅立ちの時 ほか)
第2章 少年、中国で狂う(がんばれ、趙一橋くん;「自主」=「強制」 ほか)
第3章 少年、中国で暴走する(再び秋が来て;リーダーの条件 ほか)
第4章 少年、中国で思い知る(三度目の秋;出会いと別れ ほか)
終章 少年、中国とお別れする(人生最大の計;声が聞きたくなって)
著者等紹介
大橋遼太郎[オオハシリョウタロウ]
1999年(卯年)長野県生まれ。東京理科大学工学部機械工学科在学中。中友会(中国滞在エピソード友の会)青年委員。2007年~2010年、北京の現地の小学校に通いながら、「毎日小学生新聞」の毎小特派員として中国の出来事を連載。2011年、「日本語が下手なおじいちゃん」で第21回「島根県雲南市永井隆平和賞」小学生高学年の部最優秀賞を受賞。2013年、TBS「報道の魂」にて、ドキュメンタリー『遼太郎のひまわり』出演。2022年、「人と人の間に国境は無い」で第5回「忘れられない中国滞在エピソード」(日本僑報社主催)2等賞を受賞。趣味は歌うこと、模型製作、鉄道旅行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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