内容説明
日系大手フォワーダーの広州支店総経理に任命された武藤和郎は社長直々に現地スタッフの調査を命じられる。不正の中心人物と目されるマネージャーの林国輝は現地の裏社会に通じ、官僚にもコネのきく実力者。大多数を占める中国人スタッフを管理し、前総経理の弱みを握り傀儡化した林。武藤から見れば私利私欲に走る強欲な人間にしか見えなかったが、そんな林にも譲れない思いがあった…。会社、家族、日本、中国―。四つの世界の狭間で苦悩する二人の男がたどり着く衝撃の結末とは…。中国社会の深層を見つめる傑作ビジネス小説。
著者等紹介
山本要[ヤマモトカナメ]
1979年生まれ。兵庫県出身。慶應義塾大学文学部を卒業し、慶應義塾大学大学院文学研究科修士課程を修了。2006年に毎日新聞社に入社。事業本部などでの勤務を経て、2010年に香港で起業し独立。事業を営む傍ら小説の執筆を開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。