出版社内容情報
世界内戦と貧困化の時代に、暴力を根源的に考える。
内容説明
世界内戦と貧困化の時代に、暴力(テロ)を根源的に考える。1972年連合赤軍事件の衝撃から半世紀。産業労働者の階級脱落化による経済的貧困やアイデンティティ危機による暴力、頻発する無動機大量殺傷。そして山上徹也による安倍晋三銃撃事件。いま世界は、剥き出しの暴力の時代を迎えている。この時代に生まれた我々が読むべき必読の一冊。
目次
序章 観念の廃墟
1 自己観念
2 共同観念
3 集合観念
4 党派観念
終章 観念の浄化
補論1 68年ラディカリズムの運命 『テロルの現象学』以後三十年
補論2 観念的暴力と象徴的暴力 ユートピアの現象学へ
著者等紹介
笠井潔[カサイキヨシ]
1948年東京都生まれ。79年にデビュー作『バイバイ、エンジェル』(東京創元社)で第6回角川小説賞を受賞。ミステリ作家、SF作家として活躍する傍ら、精力的な評論活動を展開。98年に『本格ミステリの現在』の編者として第51回日本推理作家協会賞を受賞、2003年には『オイディプス症候群』(光文社)、『探偵小説論序説』(光文社)で、第3回本格ミステリ大賞を、小説、評論・研究の両部門で受賞。本格ミステリーとして知られる矢吹駆シリーズ最新刊は『煉獄の時』(文藝春秋)。また現在「ジャーロ」(光文社)にてシリーズ第十作『屍たちの昏い宴』を連載中。2012年『探偵小説と叙述トリック』(東京創元社)で第12回本格ミステリ大賞評論・研究部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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