出版社内容情報
危険な巨匠!
シュルレアリスムと邪悪なユーモア。ダリとの共作『アンダルシアの犬』で鮮烈にデビュー。作品ごとにスキャンダルとセンセーションを巻き起こした伝説の巨匠。過激な映像と仮借なき批評精神を貫いたその全貌を解明する。
芸術選奨文部科学大臣賞受賞作を増補改訂!
三十年の時間をかけて、今ようやく自分なりのルイス・ブニュエル論を纏め上げたわたしの心を横切るのは、この頑固さへの畏怖である。…ブニュエル論はブニュエルの頑固さへの言及をもって、ここに幕を閉じる。願わくば読者がこの書物を手にしたことを契機として、残酷にして韜晦に満ちた監督のフィルムにもう一度挑戦されることを! 皆殺しの天使に導かれるままにブニュエルの迷路に迷い、無限に続く悪夢のなかで、彼のフィルムにいささかなりとも接近できたという幻想の虜とならんことを!--本文「ブニュエルの頑固さ」より
内容説明
危険な巨匠!シュルレアリスムと邪悪なユーモア。ダリとの共作『アンダルシアの犬』で鮮烈にデビュー。作品ごとにスキャンダルとセンセーションを巻き起こした伝説の巨匠。過激な映像と仮借なき批評精神を貫いたその全貌を解明する。第64回芸術選奨文部科学大臣賞受賞作を増補改訂!
目次
前衛の顕現
聖性と流謫
悪夢と覚醒
ブニュエルの頑固さ
補遺
日本におけるブニュエル受容
皆殺しの天使の後に
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年生まれ。東京大学文学部にて宗教学を、同大学院博士課程にて比較文学を修める。ソウルの建国大学校に始まり、コロンビア大学、ボローニャ大学、テルアヴィヴ大学などで客員教授、客員研究員を務め、東洋大学講師、明治学院大学教授を歴任。主として映画史の教鞭を執った。言語表現と映像、音声、料理、都市といった領域で批評活動を行なう。齋藤緑雨文学賞、サントリー学芸賞、伊藤整文学賞、桑原武夫学芸賞、講談社エッセイ賞、芸術選奨文科大臣賞、鮎川信夫文学賞などを受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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