チェヴェングール

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  • サイズ 46判/ページ数 632p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861829192
  • NDC分類 983
  • Cコード C0097

出版社内容情報

愛と憂鬱の〈ユートピア〉
ロシア文学の肥沃な森に残された最後の傑作、本邦初訳。

革命後に生の意味を問いつづける孤高の魂。「翻訳不可能」といわれた20世紀小説の最高峰のひとつが、〈ロシア的憂愁(タスカー)〉の霧の中からついに全貌を現した!――沼野恭子

わたしもプラトーノフのようになれたら――ピエル・パオロ・パゾリーニ(映画監督・詩人)

20世紀には、重要な作家が3人いた――ベケット、カフカ、そしてプラトーノフだ――スラヴォイ・ジジェク(哲学者)

死への興味が嵩じて湖に自ら身を投げだした父親の息子アレクサンドル(サーシャ)は、ドヴァーノフ夫妻に引き取られて生活するようになり、やがて、ボリシェヴィキとして、彼の同伴者であり親友のコピョンキンとともに共産主義を探して県域を放浪し、共産主義が完成した理想郷チェヴェングールを見出す――。
「もっとも謎めいて、もっとも正統的でないロシア作家」とも称されるプラトーノフの代表作にして生前に完成した唯一の長篇小説。ロシア文学の肥沃な森に残された最後の傑作、本邦初訳。
「『チェヴェングール』は、[……]世界史的な規模のインパクトをもった第一次世界大戦やロシア革命を念頭におきながら、現実を逆転させたような事柄を描いた挿話に溢れている。それらを通して〈あるいはそうであったかもしれないロシア革命〉が描き出されている。」(本書「解説」より)
◎解説=古川哲「あるいはそうであったかもしれないロシア革命」
◎付録=P・P・パゾリーニ「アンドレイ・プラトーノフの『チェヴェングール』」+関連地図+主な登場人物

内容説明

愛と憂鬱の“ユートピア”。ロシア文学の肥沃な森に残された最後の傑作、本邦初訳。

著者等紹介

プラトーノフ,アンドレイ[プラトーノフ,アンドレイ] [Платонович,Андрей]
1899年、ロシア南西部ヴォロネジに生まれる(出生時の姓はクリメントフ)。中等教育修了後、鉄道工場などで働いたのち、鉄道技術専門学校で電気工学を学ぶ。ロシア革命後の内戦では赤軍側で参戦した。1920年代前半には、ヴォロネジ県の土地改良・潅漑事業などにおいて指導的な役割を果たす。作家としては、10代から地元の新聞・雑誌上に評論や詩を発表して頭角を現し、1922年に詩集『空色の深淵』を出版してデビュー。1926年にモスクワに移住し、以降は職業作家として活動。短・中篇や戯曲を中心に執筆するも、短篇「疑惑を抱いたマカール」(1929)や「帰還」(1946)、ルポ「ためになる」(1931)などが権力者や批評家からの苛烈な批判の対象となり、出版がままならない状態が生涯つづいた。後半生には創作童話や民話の再話、従軍記者として第二次世界大戦の前線に取材した短篇、文芸批評などにも取り組むが、不遇のまま、1951年に結核によりモスクワで死去。死後、娘マリーヤらの尽力により遺された作品が続々出版され、20世紀文学の主要作家としての地位が確立されつつある

工藤順[クドウナオ]
1992年生まれ。ロシア語翻訳労働者。翻訳詩と生活のzine「ゆめみるけんり」主宰

石井優貴[イシイユウキ]
1991年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。スターリン期ソヴィエト連邦のクラシック音楽受容について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ケイトKATE

34
ソヴィエト体制が確立できていない1920年代初めのロシア南東部を舞台に、“チェヴェングール”という町で、理想の共産主義社会を目指す人々の物語。ソ連といえば、人間を国家の歯車にして隷属させた政治体制であった。ところが、サーシャやコピョンキンなど、『チェヴェングール』に登場する人物達は反ボリシェヴィキ勢力と戦っているが、のんびりとして気ままに生きている。一方で、お互いを思いやり助け合う心がありとても人間味がある。アンドレイ・プラトーノフは、真剣に共産主義を信じていたと思う。誰もが自由で平和に生きる社会を。2023/04/20

おおた

21
すばらしかった、最高だった。ラストのカタルシスはソローキン『ロマン』を彷彿とさせる。何よりそれまでの共産主義を体現する村チェヴェングールが引き起こすナチュラルな笑いと、共産主義とは何かを常に問い続け(うっすらと答えは分かりつつも口には出せない)る人々。共産主義というドゥルネシーア姫を追い求める2章の珍道中が一番好きかな。2023/06/24

かふ

20
去年の翻訳大賞だった。プラトーノフは過去にも読んでいたがこれはそんなプラトーノフがソ連時代に出版されなかった長編小説で注目を浴びた。第一部は詩的でさえあるような叙情的文章が第二部でドン・キホーテ的な諧謔性をおび、第三部で反ユートピア世界が示される。しかしその世界は現実社会に近いかという問題提起。それはロシアの問題でもなかった。登場人物のひとりの呼び名が「日本人」というのだが、まさに日本的世界の小説なのかと思うほど。2023/11/21

きゅー

15
本書がもし歪な登場人物たちの狂躁によって、共産主義や社会主義の不条理と危うさ、そして実現不可能性を揶揄する物語であるというなら、それは全くそのとおりだと思う。というか私の目にはそのようなものとしか映らなかった。しかし解説や訳者あとがきを読んでも、著者プラトーノフにそのような意図がなかったことがわかる。そもそもスターリンが絶大な権力を持っていた当時に、共産主義をコケにするような物語を書くはずがないのは自明の理だ。すると、これは本当に共産主義に邁進する無名の人々の英雄譚なのだろうか。正直、私にはわからない。2023/01/20

kentaro mori

9
「20世紀には、重要な作家が3人いた-ベケット、カフカ、そしてプラトーノフだ」という惹句はまったく偽りなかった!!!600ページあるが、全ページに少なくとも一箇所は引きこまれる文章があり、驚きの連続であった!!!革命とユートピア建設とそのバカバカしさ、そしてそれゆえの美しさ・・・2022/09/28

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