内容説明
いかに演劇は世界を変革できるか。佐藤信と黒テントの「運動」の軌跡と現在。1970年、佐藤信と黒テントの旅が始まった…。佐藤は、仲間たちと「運動としての演劇」というテーゼを掲げ、演劇創作を広く社会に開いた「運動」として展開していく。それは、一体どのような活動だったのだろうか。黒テントという集団と共に、佐藤が手がけた舞台はどのように変化していったのだろうか。半世紀近く経った今、佐藤はどこを旅しているのだろうか…
目次
序文 あたらしい道に寄せて(佐藤信)
はじめに 旅の始まり
第1章 逃走からの闘争―一〇代の創作活動
第2章 定式からの脱却―アンダーグラウンド・シアター自由劇場と初期作品
第3章 都市空間の変容とアングラ演劇の旅
第4章 運動としての演劇―演劇センター68結成
第5章 昭和の終焉―喜劇昭和の世界三部作
第6章 たたかう民衆の演劇からアジア演劇へ
第7章 「わたくし」の公共性
第8章 波止場の劇場
あとがき 大いなる「問い」
著者等紹介
梅山いつき[ウメヤマイツキ]
近畿大学文芸学部芸術学科舞台芸術専攻准教授。東京学芸大学で、佐藤信に師事。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了。同大で博士(文学)取得。著書に『アングラ演劇論』(作品社、AICT演劇評論賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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