内容説明
新たな社会科学のパラダイムを切り開いた“アーリ社会学”の最後の課題は“未来”だった!ジョン・アーリ遺作。
目次
“未来”はやって来ている
第1部 “未来”の歴史(過去の未来像;新たな破滅的な未来像)
第2部 複雑系と“未来”(時間と複雑系;未来像を一新する;未来制作の方法)
第3部 “未来”のシナリオ(未来世界を製造すること;シティ・オン・ザ・ムーブ;気候)
“未来像”の未来
日本語版解説 アーリをどう読み、継承していくか(吉原直樹)
著者等紹介
アーリ,ジョン[アーリ,ジョン] [Urry,John]
1946~2016年。ロンドン生まれ。英国の社会学者。ランカスター大学社会学科教授(distinguished professor)、英国王立芸術協会のフェローなどを務めた。21世紀における「移動」をめぐる新たな社会科学の中心的人物として、世界的に著名。2003~2015年、ランカスター大学に「モビリティ研究所」を設立し責任者を務めた。2015年、新たに「社会未来研究所」を設立し共同責任者となり、人生の最後の時間を“モビリティー・スタディーズ”の集大成としての“未来研究”にかけ、翌年の2016年に亡くなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
読書実践家
3
未来について見逃せない本。2022/01/15
Tatsuo Mizouchi
0
この本は未来を予測するのではなく、「未来をどう予測するか」という行為そのものを社会学的に捉えている。ユートピア、ディストピアなど多様な未来像があるが、「予言の自己成就」や「過去からの剽窃」と言われるように、未来は目指さなければ実現しない。つまり、どれだけ多くの人が支持する未来を描けるかが鍵であり、その過程は基本的に線形的だ。しかし、現代社会は複雑で非線形であり、もはや従来の未来予測は通用しない。真に予想できない未来とは、天変地異や戦争など、既存の秩序が破壊された後にしか立ち上がらないのかもしれない。2025/10/25
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