出版社内容情報
「民族」と「宗教」で世界の見方を深化させる
「統一性」と「多様性」をあわせもつ、かくも豊かな歴史
一神教の誕生、離散と定住、キリスト教・イスラームとの共存・対立、国際的ネットワークの展開、多彩な才能の開花、迫害の悲劇、国家建設の夢、現在の紛争・テロ問題……
「本書はユダヤ人の歴史を世界史の流れの中で叙述したものである。ユダヤ人は民族集団あるいは信徒集団としての長い歴史をもっている。ユダヤ民族史を有史以来続くものとして描く立場さえもある。「ユダヤ四〇〇〇年の歴史」といった表現も人口に膾炙している。本書は私なりの立場からのユダヤ人あるいはユダヤ教徒の世界史である」(本書「はじめに」より)
「ユダヤ」の人々は数千年にわたって、信仰や記憶を通じて一つに結びついてきた一方で、自らが生きた時代や地域の中で、きわめて多様な姿を見せることとなった。
一神教の誕生から、離散と定住、キリスト教・イスラームとの共存・対立、国際的ネットワークの展開、多彩な才能の開花、迫害の悲劇、国家建設の夢、現在の紛争・テロ問題にいたるまで、そこにはこの世界の複雑さが映し出されてもいる。
「民族」であると同時に「信徒」である「ユダヤ人/教徒」の豊かな歴史を辿り、さらには、そこから逆照射して世界史そのものの見方をも深化させる。
内容説明
「ユダヤ」の人々は数千年にわたって、信仰や記憶を通じて一つに結びついてきた一方で、自らが生きた時代や地域の中で、きわめて多様な姿を見せることとなった。一神教の誕生から、離散と定住、キリスト教・イスラームとの共存・対立、国際的ネットワークの展開、多彩な才能の開花、迫害の悲劇、国家建設の夢、現在の紛争・テロ問題にいたるまで、そこにはこの世界の複雑さが映し出されてもいる。「民族」であると同時に「信徒」である「ユダヤ人/教徒」の豊かな歴史を辿り、さらには、そこから逆照射して世界史そのものの見方をも深化させる。
目次
「ユダヤ」の歴史を考えるために
第1部 古代―「民族/教徒」の誕生(古代ユダヤ人の離散;聖書の成立以後のユダヤ教;ラビ・ユダヤ教とキリスト教)
第2部 中世・近世―国際的ネットワークの展開(拡大するイスラーム世界のユダヤ教徒;十字軍からレコンキスタへ;オスマン帝国におけるユダヤ教徒の繁栄)
第3部 近代―内と外からの改革(市民革命の時代とユダヤ人解放;ユダヤ啓蒙主義と改革派ユダヤ教徒;ハシディズム世界の盛衰;近代のイスラームとヨーロッパのはざまで;万国イスラエル同盟の活動)
第4部 現代―シオニズムと反ユダヤ主義(シオニズム運動の始動;アリヤーと新旧ユダヤ共同体;オスマン帝国からトルコ共和国へ;両大戦間期の中東1―パレスチナ;両大戦間期の中東2―イラク;アメリカ社会のユダヤ系移民;ホロコースト生存者とイスラエル建国)
イスラエル建国後のアラブ諸国・パレスチナとの関係
著者等紹介
臼杵陽[ウスキアキラ]
1956年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際関係論博士課程単位取得退学。在ヨルダン日本大使館専門調査員、佐賀大学助教授、エルサレム・ヘブライ大学トルーマン平和研究所客員研究員、国立民族学博物館教授を経て、日本女子大学文学部史学科教授。京都大学博士(地域研究)。専攻は中東地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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